研究課題/領域番号 |
23K06948
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
松永 晶子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特命講師 (40401971)
|
研究分担者 |
矢口 裕章 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (00421975)
米田 誠 福井県立大学, 看護福祉学部, 特命教授 (70270551)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 自己免疫性脳炎 / 抗神経抗体 / ELISA |
研究開始時の研究の概要 |
自己免疫性脳炎では、神経細胞膜表面(Neuronal surface: NS)の抗原に対する複数の自己抗体(抗NS抗体)が病因として同定されている。現在、抗NS抗体は、抗原の高次構造維持のためにCell-based assay(CBA)による測定が標準である。本研究では、CBAに代わる新しい迅速・定量的測定方法として、タグ蛋白質を利用し、抗原蛋白の構造・方向性を保持したELISA法のシステムを構築する。
|
研究実績の概要 |
自己免疫性脳炎では、近年、神経細胞膜表面(Neuronal surface: NS)の抗原に対する自己抗体(抗NS抗体)が病因として次々と同定されている。現在、抗NS抗体は、抗原の高次構造維持のためにCell-based assay(CBA)による測定が標準であるが、定量性を欠き、短時間の多数検体測定が困難等の問題がある。そこで、本研究では、抗NS抗体の新しい迅速・定量的測定方法として、Halo Tag/抗原 ELISA法を開発する。 まず、①Halo Tag /抗原融合蛋白の作成をおこなった。Halo Tag/抗原融合蛋白発現プラスミド構築をNAE蛋白を用いて行った。ヒト脳 cDNA Library (Human Brain, whole marathon-ready brain cDNA, Clonetech)より目的抗原のcDNAをPCRクローニングした。その抗原 cDNAをHalo Tagプラスミドベクター(Promega)に挿入・組み替えた。さらに、ヒト培養細胞(HEK293)へLipofectamine(Invitrogen)を用いて、遺伝子を導入し、融合蛋白を発現させた。細胞を回収し、Halo Tag/抗原融合蛋白をニッケルカラム (ProBond Purification system, Invitrogen)を用いて精製した。精製した蛋白は、抗NAE抗体陽性脳症患者血清や陰性コントロール血清等を用いた免疫ブロットにて抗原性を確認した。②ELISAの条件決定:精製したHalo Tag/抗原融合蛋白の濃度調整、抗Halo Tag抗体の濃度調整、バッファーの調整等によって、ELISAの条件を現在も検討中である。 次に、他の抗体検出法を検討するため、NAE蛋白発現プラスミドのNAE部分を短縮し、新たなプラスミドを作成した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Halo tag ELISAでの抗NAE抗体測定法の開発については、抗原蛋白の作成は終了し、ELISAの条件決定の検討中で、予定通り進捗している。他の抗NS抗体での測定法の開発に取り組み始めていないため、やや遅れているとした。
|
今後の研究の推進方策 |
今後、研究計画通り、Halo tag ELISA法の条件決定を進める予定である。ただし、この方法が困難である場合は、抗原蛋白をよりエピトープ部分だけに限局することや、夾雑蛋白質が精製されないよう精製法を再検討すること等を検討する予定である。
|