研究課題/領域番号 |
23K06949
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
村田 顕也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90264853)
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研究分担者 |
平野 隆則 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (10725584)
幸田 剣 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (20433352)
森 めぐみ 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60590437)
廣西 昌也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80316116)
谷本 貴志 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90438284)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 筋再生因子 / 炎症性筋疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋再生の促進は、筋疾患の治療や高齢者の廃用性筋萎縮の予防の観点からも重要である。筋萎縮予防を目的に免疫抑制剤と筋再生促進因子をそれぞれ単独で使用した臨床試験でも十分な成果は得られていない。 本研究の目標は、生検検体やCardiotoxin (CTX) 損傷モデル、筋培養系を用いてHMGB1およびその関連物質が炎症の制御と筋再生促進の両者に作用しうるかを病理学的・生化学的・分子生物学的手法で検討し、筋疾患の新たな治療法を開発することである。廃用性筋萎縮モデルを開発し、血清中HMGB1をバイオマーカーとした安全で楽しく実施できるリハビリテーション訓練法を考案し、サルコペニアの予防にも貢献したい。
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研究実績の概要 |
骨格筋再生の促進は、筋疾患の治療や高齢者の廃用性筋萎縮の予防の観点からも重要である。筋萎縮予防を目的に免疫抑制剤と筋再生促進因子をそれぞれ単独で使用した臨床試験でも十分な成果は得られていない。 本研究の目標は、生検検体やCardiotoxin (CTX) 損傷モデル、筋培養系を用いてHMGB1およびその関連物質が炎症の制御と筋再生促進の両者に作用しうるかを病理学的・生化学的・分子生物学的手法で検討し、筋疾患の新たな治療法を開発することである。廃用性筋萎縮モデルを開発し、血清中HMGB1をバイオマーカーとした安全で楽しく実施できるリハビリテーション訓練法を考案し、サルコペニアの予防にも貢献したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、炎症と筋組織再生への関連が示唆されたHMGB1による効率的な炎症制御と筋再生促進により筋萎縮を予防する治療法を開発している。 ①炎症や筋再生のバイオマーカーになり得るのか ②筋再生に直接作用するのか ③筋萎縮予防の薬物療法としての可能性はあるのか ④これらを運動負荷の指標としたリハビリテーションを開発する炎症性筋疾患や筋ジストロフィーでの長期副腎皮質ステロイド剤の使用は筋萎縮を誘発する。炎症抑制と筋再生促進に同時に作用するHMGB1関連物質を運動負荷時のマーカーとした等尺性運動プログラムの開発は、高齢者の筋萎縮の予防・筋力向上の観点からも重要である。本年度は、ゲーム理論を用いた楽しみながら行える運動療法の開発に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
①当科では詳細な臨床データーと照合可能な600症例以上の凍結筋と患者血清のバンクを保有している。このバンクを用いて、各種筋疾患・神経原性疾患の炎症の程度、筋萎縮・筋力低下の程度、治療の介入の有無(ステロイド治療・リハビリテーション)などの臨床情報と生検筋でのHMGB1やそのサブタイプであるFr-HMGB1とds-HMGB1の発現を病理学的・生化学的・分子生物学的手法で解析する。また、炎症 極期・治療介入 時、終了時の血清中の可溶性HMGB1をELISA法で測定する。② HMGB1関連物質アゴニスト・アンタゴニストの作用 I) Cardiotoxin (CTX) 損傷モデルマウス10μMのCardiotoxinをマウスの前脛骨筋とヒラメ筋に投与し筋損傷モデルを作製する。このモデルマウスにリコンビナントHMGB1とアンタゴニストであるグリチルリチンやサルチル酸を5日間連続投与する。生食のみを投与した非投与群を対照とし、投与終了2、4、7、10、20日後にharvestする。II) 培養筋細胞 マウス筋芽細胞C2C12または当科で生検し培養後CD56 immune-magnetic microbeadsで分別した ヒト筋芽細胞を初代培養する(平成26-28年度 基盤研究C: 課題番号26461317)。 リコンビナントHMGB1とアンタゴニストであるグリチルリチンやサルチル酸(50、100、200、500nM を5日間連続投与し、0日、1日、3日、7日、14,28日目に検討する。III) 検討課題:A)形態学的検討:CTX損傷モデルマウスから採取した検体を用いて通常の組織化学染色に加え、筋再生マーカーやHMGB1で多重染色し筋線維発現パターンの経時的変化を検討する。培養筋でも筋再生マーカーの発現と筋管細胞融合率(Fusion Index)の経時変化を検討する。B)生化学的検討:生検筋、培養筋をホモジェナイズし筋再生マーカーやHMGB1抗体によるWestern blot法を施行し、筋線維内の発現を蛋白レベルで検討する。
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