研究課題/領域番号 |
23K06951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
上野 育子 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 講師 (20468317)
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研究分担者 |
佐々木 真理 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 教授 (80205864)
前田 哲也 岩手医科大学, 医学部, 教授 (70359496)
寺崎 一典 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 准教授 (60285632)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | QSM / 鉄沈着 / 脳酸素摂取率 / 軽度認知障害 / AD前駆状態 / 酸素代謝 / 7T MRI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、AD進行過程で見られる鉄沈着と酸素代謝異常を捉えるべく、7T MRIでの高精細QSM画像を用いた高精度な鉄濃度・OEF同時計測法の確立を目指す。具体的には7T MRIでのQSM撮像条件最適化と全脳解析法の併用による大脳皮質の高感度鉄濃度計測法の確立を目指す。さらに、QSM画像からの微細静脈の抽出精度向上に取り組むことにより高精度OEF計測法の確立を目指す。その後、MCI患者と健常高齢者を対象に各種検査を実施し、開発した手法によって得られたQSM鉄濃度値とQSM-OEF値を他の画像検査結果と比較することで、本手法の診断能を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、アルツハイマー病の進行過程で見られる鉄沈着と酸素代謝異常を捉えるべく、超高磁場7テスラMRIの定量的磁化率マップ(quantitative susceptibility mapping, QSM)による鉄濃度・酸素代謝イメージングを用いた、アルツハイマー病前駆状態の多角的早期診断法の開発を目指している。本研究の方法としては、(1)7テスラMRIでのQSM撮像条件の最適化、(2)QSM画像からの鉄濃度計測と脳酸素摂取率(oxygen extraction fraction, OEF)計測法の確立、(3)軽度認知障害(mild cognitive impairment, MCI)および健常高齢者を対象とした本手法の精度検証実施の3点が主な実施内容である。今年度は主に(1)のQSM撮像条件最適化の実施と(3)のMCI・健常高齢者のリクルート等の実施体制整備に取り組んだ。(1)については、7テスラMRIにて複数エコー時間(echo time, TE)での条件(開始TE値・TE間隔・エコー数・最終TE値)および複数画像分解能の組み合わせでQSM元画像を撮像し、その撮像条件ごとに独自開発した全脳解析手法によるQSM画像を生成し、静脈の描出程度および鉄濃度(画像コントラスト)を確認した。(3)については、本学倫理審査委員会に倫理申請し研究実施許可を得るとともに、MCI・健常高齢者のリクルートから認知機能検査・7テスラMRI撮像までの実施体制を整えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始当初は年度後半にはリクルート開始予定だったが、研究実施体制の整備(特に認知機能検査の実施者の確保)に時間を要したためR6年度にずれ込んだ。
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今後の研究の推進方策 |
研究実施体制が整ったため、R6年度前半からMCI・健常高齢者のリクルートを開始予定である。また、研究方法(2)の鉄濃度・OEF計測法については。過去に提案した独自の計測法を利用するが、高分解能QSM画像に適した処理パラメータの設定等、一部プログラムの改良作業を実施する予定である。
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