研究課題
基盤研究(C)
HTLV-1関連脊髄症(HAM)は、HTLV-1感染CD4T細胞の増殖・活性化と、それに対する過剰免疫応答により脊髄が傷害され発症する。これまで我々はこの感染T細胞がHTLV-1 Taxにより炎症促進的に変化することを報告し、予備解析からこの細胞がヒストンメチル化酵素EZH2を過剰発現することを見出した。これはHAMではウイルス感染を契機としたエピジェネティック制御の異常が生じていることを示唆する。そこで本研究は、EZH2の過剰発現がHAMに特徴的な病態を引き起こしているのではないかと考え、その詳細な機序を明らかにする。また、EZH2やEZH1/2阻害剤のHAM治療薬としての可能性も検証する。