配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究実績の概要 |
炎症性筋疾患は多様な病型を含む疾患である。今年度我々は、炎症性筋疾患のうち、日本人皮膚筋炎患者175名のHLA6座 (HLA-A, -B, -C, - DRB1, -DQB1および-DPB1) のジェノタイピング、臨床病理学的特徴や自己抗体情報との関連解析を実施した。その結果、抗Mi2抗体陽性皮膚筋炎とHLA-DRB1*04:07が極めて強い相関を持つことを示し(OR; 28.9; p=0.00000009672)、論文報告した (J Rheumatol.jrheum.2022-1321,2023)。また、抗Ku抗体陽性筋炎44名のHLA解析を行った。病理学的所見において壊死と再生が顕著でない患者群において、HLA-DRB1*03:01とDRB1*11:01、DQB1*03:01が健常対象者より頻度が高い(OR; 50.2, 4.6, 2.8; p = 0.0045, 0.019, 0.027)一方、壊死と再生が強いグループでは、HLA-A*24:02, B*52:01, C*12:02, DRB1*15:02が健常対象群より少なかった(OR; 0.27, 0, 0, 0; p = 0.0036, 0.027, 0.016, 0.026)。これらの結果から、病理的特徴には遺伝学的背景が関連する可能性を示唆した。この結果を論文報告した(Neurology.102(8):e209268,2024)。炎症性筋疾患の複数の病型をHLA解析したことによって、それぞれ臨床像は類似するものの、異なる遺伝学的背景を持つことを明らかにすることができたと考える。
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