研究課題/領域番号 |
23K06983
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
高橋 哲也 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 協力研究員 (00377459)
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研究分担者 |
戸田 重誠 昭和大学, 医学部, 准教授 (00323006)
信川 創 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (70724558)
白間 綾 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 室長 (50738127)
住吉 太幹 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部, 部長 (80286062)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 統合失調症 / 神経ネットワーク障害 / 瞳孔径 / 脳波 / 複雑ネットワーク解析 / 脳活動シミュレータ / 脳波/瞳孔径 / データ駆動型分析 / 脳活動シ ミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症の神経基盤には“神経伝達系異常仮説”が想定され,その病態生理の表現として“神経ネットワーク障害仮説”が提唱されており,その双方を捉えた客観的評価法の開発は病態メカニズムを解明する上で重要な鍵を握る.本研究課題では,瞳孔径を用いた神経伝達系の異常および脳波を用いた神経ネットワークの異常を統合的に捉えることで,統合失調症の神経伝達系を踏まえた神経ネットワーク活動異常の推定を可能にするアルゴリズムの構築を目指す.この試みは,統合失調症の早期診断に加えて個別治療に繋がる治療効果の予測や治療効果の判定に大きく貢献すると考えられる.
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研究実績の概要 |
統合失調症の神経基盤には一般的に“神経伝達系異常仮説”が想定され,その病態生理の表現として“神経ネットワーク障害仮説”が提唱されている.従って,その双方を捉えた客観的評価法の開発は統合失調症の病態メカニズムを解明する上で重要な鍵を握る.本申請課題では,瞳孔径を用いた神経伝達系の異常および脳波を用いた神経ネットワークの異常の特徴量を統合することで,統合失調症の神経伝達系を踏まえた神経ネットワーク活動異常の推定を可能にする革新的なニューロイメージング解析法の構築を目指す.具体的には以下の2項目を明らかにする.①脳波・瞳孔径による「データ駆動型分析」を用い,神経伝達系‐大脳皮質間ネットワークの包括的な神経活動異常を定量化.②「脳活動シミュレーション」により,その活動異常の原因となる“神経ネットワーク構造モデル”を推定. この神経活動異常の検出とモデル化は,統合失調症の早期診断に加えて個別治療に繋がる治療効果の予測や治療効果の判定に大きく貢献すると考えられる.同解析法は多くの精神疾患に共有される神経ネットワーク障害の統合的理解を促進し,瞳孔径および脳波の臨床的汎用性から広範な精神疾患への適用を実現し得る. 現在、脳波のデータ駆動型分析を進め、統合失調症の神経ネットワーク異常を浮き彫りにした.具体的には,投稿失調症の脳波データに対してグラフ理論に基づく媒介中心性(BC:betweenness centrality)を算出.結果,統合失調症では脳の複数部位におけるBCの低下を認め,神経ネットワークハブ構造に異常を生じている可能性が示唆された(https://doi.org/10.1002/pcn5.164).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在「データ駆動型分析」を進めている. 脳波に関しては解析を進めて論文化して受理されている. 瞳孔径に関しては計測を進行中である.
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今後の研究の推進方策 |
瞳孔径の計測を終了し、神経伝達系‐大脳皮質間ネットワークの包括的な神経活動異常を定量化を目指す. 並行して「脳活動シミュレータ」の構築を目指す.
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