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ストレスに反応するニューロンから探る「こころの病気」の発症メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 23K06990
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

山田 俊児  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40454079)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードneuropeptide Y / c-Fos / 側坐核 / ストレス / Tet-off / 不安行動 / Neuropeptide Y
研究開始時の研究の概要

ストレスは不安障害やうつ病を含む「こころの病気」の原因の一つである。様々な種類の「こころの病気」に対し、より効率的な処方を行うために、新しい治療法の確立が必要である。申請者は、側坐核に存在するNeuropeptide Y(NPY)発現ニューロンが抗不安作用を有することを明らかにした。NPYを「こころの病気」に対する新たな治療薬の対象として有効利用するためにも、側坐核NPYニューロンとストレスの関係に関する知見が必要である。本研究では、Tet-offシステムを使用してストレスが側坐核NPYニューロンに及ぼす影響とその作用機序を明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

ストレスは不安障害やうつ病を含む「こころの病気」の原因の一つである。様々な種類の「こころの病気」に対し、より効率的な処方を行うために、新しい治療法の確立が必要である。申請者は、側坐核に存在するNeuropeptide Y(NPY)発現ニューロンが抗不安作用を有することを明らかにした。
ストレスを緩和する行動の一つとして、palatable foodの摂食亢進がある。側坐核へのNPY作用はpalatable foodの摂食に関与することという報告があることから、当該年度では側坐核もしくは側坐核に投射するニューロンがpalatable foodの摂食に関与するのかを、マウスにとって嗜好性の高い高脂肪食 (HFD) 摂食を指標に調べた。その結果、神経核Xから側坐核に投射するNPYニューロンをオプトジェネティクスで活性化するとHFD摂食が増加し、不活性化するとHFD摂食が減少することが明らかとなった。一方、側坐核のNPYニューロンの不活性化でもHFD摂食は減少するが、活性化はHFD摂食に影響しなかった。
本研究課題のテーマである「ストレスに反応するニューロン」の可視化を行うために、拘束ストレスや社会的敗北ストレス、さらにはストレス緩和刺激としてHFD負荷刺激に対して活性化する神経細胞の局在をc-fos発現を指標にして調べた。HFD負荷刺激により側坐核、扁桃体、視床下部でc-Fos発現細胞の増加が見られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Tet-offシステムを利用して「ストレスに反応するニューロン」の可視化や操作を行うために、cFos-tTAマウスの購入を考えていたが、マウスの購入費用の高騰を鑑みてアデノ随伴ウイルスを用いた実験に切り替えた。ウイルスを投与する部位を限局するために各ストレス刺激に対して、神経細胞の活性化マーカーであるc-Fos発現が変化する部位の同定から始めた。そのため研究の進捗が少し遅れたが、部位は同定しつつある。

今後の研究の推進方策

ストレスやHFD刺激で活性化するニューロンにのみtet-offシステムを利用してチャネルロドプシンを発現させ、光刺激によりそれらのニューロンを活性化した時の行動変化を調べる。次にこれらのニューロンにGCaMP6を発現させ、ファイバーフォトメトリーによりストレスに反応するニューロンの神経活動を自由行動下で測定する。これらの実験の組み合わせにより、神経細胞の活性化がストレス行動やストレス回避行動を引き起こすのか、その逆なのかを明らかにする。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Validation of Wistar-Kyoto rats kept in solitary housing as an animal model for depression using voxel-based morphometry2024

    • 著者名/発表者名
      Yoshii Takanobu、Oishi Naoya、Sotozono Yasutaka、Watanabe Anri、Sakai Yuki、Yamada Shunji、Matsuda Ken-Ichi、Kido Masamitsu、Ikoma Kazuya、Tanaka Masaki、Narumoto Jin
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 14 号: 1 ページ: 3601-3601

    • DOI

      10.1038/s41598-024-53103-2

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 扁桃体基底外側部から側坐核に投射するニューロペプチドY発現ニューロンは高脂肪食に摂取に関与する2024

    • 著者名/発表者名
      山田俊児、小島和矩、田中雅樹
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 側坐核のニューロペプチドY受容体タイプIは高脂肪食摂取の誘起に関与する2024

    • 著者名/発表者名
      小島和矩、山田俊児、田中雅樹
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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