研究課題/領域番号 |
23K07002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
堀 弘明 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 行動医学研究部, 室長 (10554397)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 幼少期トラウマ / PTSD / 自律神経系 / 概日リズム / 視床下部-下垂体-副腎系 / 炎症 / 遺伝子多型 |
研究開始時の研究の概要 |
幼少期に虐待体験などのトラウマを経験すると、その後の人生において精神・身体疾患の発症リスクが高まることが示されている。幼少期トラウマによってストレスに関連する生体システムの異常が惹起されることが報告されているものの、それらの知見には不一致も多く、大部分は未解明である。ストレス応答において重要な役割を担うcortisolやinterleukin-6には概日リズムが存在することから、このリズムに着目した検討が鍵を握る可能性がある。本研究の目的は、健常成人およびPTSD成人患者おいて、幼少期トラウマに関連した生化学・生理学的特徴を概日リズムに着目して検討することである。
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研究実績の概要 |
本研究は、健常成人およびPTSD成人患者を対象として、幼少期トラウマがもたらすHPA系・炎症系・自律神経系・活動量の概日リズム変化を調べ、これらを統合的に検討することにより、幼少期逆境体験がもたらす生物学的変化の重要な側面を明らかにすることを目的とする。 被験者リクルートとデータ・サンプル収集を継続しており、現在までに得られたデータを用いた解析結果は以下の通りである。 PTSD患者と健常対照者においてウェアラブル心拍センサにより連続5日間の自律神経機能を測定し、群間比較および症状との相関を検討したところ、PTSDでは睡眠時の心拍数が高いこと、および不眠は睡眠中の交感神経系活動亢進と覚醒時の自律神経系活動低下に関連し、またPTSD重症度は覚醒時の自律神経系活動低下と関連することが見出された。 これらの結果はPTSDにおける自律神経機能異常を示唆しており、今後、幼少期トラウマの影響についても検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
被験者リクルート、データ収集が概ね順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きデータ・サンプルの収集を継続し、目標数に達した段階でより詳細な解析を行う。
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