研究課題/領域番号 |
23K07031
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
辻井 農亜 富山大学, 附属病院, 客員教授 (90460914)
|
研究分担者 |
鈴木 道雄 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (40236013)
高橋 努 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (60345577)
樋口 悠子 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (60401840)
笹林 大樹 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (80801414)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 精神病発症危険状態 / 神経発達症 / 磁気共鳴画像 / 事象関連電位 / 発達障害 / 神経発達連続体 / 精神病発症リスク状態 |
研究開始時の研究の概要 |
精神病性障害の発症リスクが高い状態として、精神病発症リスク状態(at risk mental state; ARMS)の概念が提唱され早期介入研究が行われてきた。ARMS患者に発達障害特性が観察されることが少なくないが、発達障害特性を伴うARMSの病態生理やそれが臨床転帰などに与える影響は不明である。本研究の目的は、発達障害特性を伴うARMSについて、その病態生理を脳画像(構造、 機能)、神経生理機能(事象関連電位、嗅覚)、血液バイオマーカー(赤血球膜脂肪酸、血清サイトカインなど)などの生物学的指標によって明らかにするとともに、その臨床経過や転帰との関連を明らかにすることである。
|
研究実績の概要 |
精神病の発症危険群(at-risk mental state; ARMS)の基準を満たす思春期症例を主な対象として、脳磁気共鳴画像検査、事象関連電位といった生物学的検査に加え、神経発達症の有無を含め、症状評価、社会機能評価、認知機能評価等を行い症例蓄積を継続している。これらの症例は附属病院こどものこころと発達診療科並びに神経精神科外来にて経過をフォローしており、発病の有無を含めた症状の評価を行っている。初年度は症例の蓄積を図ると同時に、神経精神科と協同し、ARMSおよび統合失調症患者における当皮質の解剖学的変異に関する報告、並びに、統合失調症スペクトラム障害の患者の出席時期と脳形態の関連についての報告を行った。引き続き、発達障害特性を伴うARMSについて、その病態生理を臨床所見並びには脳画像 (構造、 機能)、神経生理機能(事象関連電位)、血液バイオマーカー(赤血球膜脂 肪酸、血清サイトカインなど)などの生物学的指標を用いて明らかにし、発達障害特性を考慮したARMSに対する有効な介入法の開発を目指したい。なお、嗅覚機能検査は、新型コロナ感染症の流行に伴い休止している状況にある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
近隣の小児科や精神科からの紹介も得て症例蓄積を継続すると共に、臨床指標と多種の生物学的指標の関連を横断的に検討することができている。なお、嗅覚機能検査は、新型コロナ感染症の流行に伴い休止している状況にある。
|
今後の研究の推進方策 |
症例の蓄積のためには近隣の小児科や精神科、学校などとの連携が必要となるため、継続して地域連携・多職種連携を図ってゆく。また臨床経過を確実に追うために、附属病院こどものこころと発達診療科や神経精神科との連携を密にしデータ収集に努めたい。
|