研究課題/領域番号 |
23K07078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
細谷 紀子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (00396748)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | DNA修復 / ミトコンドリア核酸代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療において、正常細胞にダメージを与えずにがん細胞選択的に治療効果を増強する方法を開発するためには、正常細胞とがん細胞の生体情報の違いを捉えた放射線生物学的なアプローチが必要となる。本研究では、がんにおいて機能異常が見られることが多いDNA修復分子群がミトコンドリア核酸代謝において果たす役割を解明することによって、がん細胞選択的な細胞死を誘導するための基本原理を確立することを目指す。
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研究実績の概要 |
ミトコンドリアは、酸化的リン酸化によってATPを産生し、生体活動に必要なエネルギーを供給する細胞内小器官であり、その機能不全は、がんをはじめ多様な疾患の原因となる。ミトコンドリアDNAには、ATP産生や呼吸に関わる重要な分子の一部がコードされており、その切断、複製の異常によって生じるミトコンドリア機能不全は、細胞の生存にとって致命的な影響を与えることが想定される。しかしながら、これまでに、ミトコンドリアDNA切断に対する応答機構やその複製機構の全貌は殆ど解明されていない。本研究では、ミトコンドリア核酸代謝のメカニズムを明らかにするとともに、研究代表者が研究を推進してきた相同組換え関連分子群がミトコンドリアの核酸代謝においても何らかの役割を果たしているという仮説のもと、両者の関係性を明らかにすることを目的とする。今年度は、相同組換え修復分子のいくつかを発現抑制するとミトコンドリアDNAコピー数が低下するという結果が得られ、これらの分子がミトコンドリアの核酸代謝の制御において役割を果たしていることが示唆された。一方、ミトコンドリアDNAの複製の動態を正確に可視化する新しい解析技術の開発が急務であったため、ヒト培養細胞を用いて、FISH(Fluorescence in situ hybridization)と蛍光免疫染色法を組み合わせ、ミトコンドリアDNAの全長を可視化し、ミトコンドリアDNAの複製開始点、進行中の複製箇所を、異なる蛍光色素で標識する実験系を確立した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
DNA修復分子群がミトコンドリア核酸代謝に何らかの役割を果たす可能性を示唆する実験結果が得られたため。また、ミトコンドリアDNA複製の動態を可視化できる新しい解析技術を確立できたため。
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今後の研究の推進方策 |
数十種のDNA修復分子のミトコンドリアDNAやRNAへの局在の有無について、ミトコンドリアマーカーとの二重蛍光免疫染色やミトコンドリアDNA/RNA免疫沈降によってスクリーニングを行い、ミトコンドリアの核酸代謝を制御するDNA修復分子を同定する。また、同定された修復分子を発現抑制した細胞がミトコンドリアDNA複製やRNA転写へ与える影響について、今年度に独自に確立したミトコンドリア核酸代謝の解析技術を用いて、検討を行う。
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