研究課題/領域番号 |
23K07089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都医療科学大学 |
研究代表者 |
玉木 長良 京都医療科学大学, 医療科学部, 学長 (30171888)
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研究分担者 |
酒井 晃二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20379027)
平田 健司 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (30431365)
真鍋 治 自治医科大学, 医学部, 准教授 (40443957)
鈴木 弦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80279182)
全 完 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80319128)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | がん治療 / 心血管障害 / 画像診断 / PET / 機能画像診断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では放射線療法や免疫療法等の最先端がん治療に伴う心血管障害を的確に診断・評価する画像診断法を模索する。治療前にはリスク評価のための画像診断を実施する。治療後は動脈硬化にはCTを、両心機能評価にはMRIを、炎症にはPETを加える。また定量的指標を求め、経過観察や予後評価に活用する。元来がんの診断・評価に用いる画像診断法を有効活用して、がん治療のに伴う心血管障害の早期検出や重症度評価に応用する。最終的には障害を最小限に抑え、効果的ながん治療を進めるための最適画像評価法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
がんの放射線療法や免疫チェックポイント阻害薬を含めた免疫療法の進歩と共に、生命予後が著明に改善したが、他方治療に伴う心血管障害の課題も増大している。本研究では放射線療法や免疫療法等の最先端がん治療に伴う心血管障害を的確に診断・評価する画像診断法を模索することを目的とする。実際にはFDG-PET検査を含む種々の画像診断の実施可能な、京都府立医科大学、北海道大学、および自治医科大学の3つの大学病院で臨床検討を進める。 胸部への放射線治療や免疫療法の治療前には、心血管障害のリスク評価のための心エコーを活用する。高リスク例にはがん評価の目的に行うMRIやFDG-PETを用いて心筋炎・血管炎の診断に応用する。治療後は動脈硬化にはCTを、両心機能評価にはMRIを、炎症にはPETを加える。特に通常用いられている血液バイオマーカー検査所見に加えて、画像診断所見から心血管障害の定量的指標を求め、経過観察や予後評価に活用する。なおFDG-PETでは心筋の生理的集積を抑制すると共に、それを確認できる血液検査も併用する。 元来がんの診断・評価に用いる画像診断法を有効活用して、がん治療に伴う心血管障害の早期検出や重症度評価に応用する。最終的には障害を最小限に抑え、効果的ながん治療を進めるための最適画像評価法の確立を目指す。これにより心血管障害を早期に検出し、経過観察することで、がん治療に伴う最大の予後因子となる心血管障害を最低限に抑えられるような最適ながん治療戦略につなげる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
京都府立医科大学、北海道大学、および自治医科大学の3つで臨床検討を進めている。これまでがん治療後に心血管障害を示唆する所見を示した症例をリスト化し、その画像診断の所見を詳細に確認し始めている。特にFDG-PETではがん治療後に心筋局所に以上集積を呈して、心筋炎を示唆する症例も確認している。今後CTやMRIの所見も併せて心血管障害を客観的・定量的に解析できる最適な解析方法を模索しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
3施設での豊富ながん治療後の心血管障害を示す症例とその適切な画像診断所見を集めて、最適な画像診断所見を明示すると共に、その所見を定量的に評価を加える。 これにより障害程度を客観的に判定することで、単に心血管の障害を検出するだけでなく、その重症度判定や経過観察、さらには治療戦略にもつなげる努力を試みる。
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