研究課題/領域番号 |
23K07102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
境 紀行 東京大学, 医学部附属病院, 診療放射線技師 (90810490)
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研究分担者 |
今江 禄一 東京大学, 医学部附属病院, 副診療放射線技師長 (80420222)
山下 英臣 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70447407)
越野 沙織 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (50801552)
名和 要武 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00456914)
竹中 重治 東京大学, 医学部附属病院, 診療放射線技師 (10623564)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | X線透視 / X線透視ガイド下手技 / 被ばく低減 / 医療被ばく / 小児被ばく / 職業被ばく / 放射線性障害 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の医療にX線透視は不可欠であり、多くの診療科の医師がX線透視ガイド下で診断、治療、手術、処置等を行っている。しかし、医療の高度化・複雑化によるX線透視時間の増加に伴い、放射線性障害例が現在でも発生しており看過できない。本研究では、X線透視ガイド下手技に対して、装置・システムの最適化や画像処理技術を勘案することによって、患者・術者の放射線性障害を低減する方法の構築を目的とする。
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研究実績の概要 |
現在の医療にX線透視は不可欠であり、多くの診療科の医師がX線透視ガイド下で診断、治療、手術、処置等の手技を行っている。しかし、医療の高度化・複雑化によるX線透視時間の増加に伴い、放射線性障害例が現在でも発生しており看過できない。患者・術者の放射線性障害の抑制は重大な課題である。本研究では、X線透視ガイド下手技に対して、装置・システムの最適化や画像処理技術を勘案することによって、患者・術者の放射線性障害を低減する方法の構築を目的とする。 研究期間内には、①新たな放射線被ばく低減技術の基礎的検討、②人体模擬ファントムによる画質・線量評価、③臨床データによる画質・線量評価を実施することによって、X線透視ガイド下手技における患者・術者の放射線性障害の低減の可能性や課題を明確にする。本研究の実施により、患者・術者の放射線性障害の防止や、術者の線量限度超過による医療体制の崩壊の防止に貢献できるため、本研究の役割は大きい。当該年度は、以下の事を実施した。 (1)X線透視装置における逐次近似画像再構成法に関する基礎的検討を行い、国内学会にて発表した。 (2)X線撮影におけるグリッド除去の技術をX線透視に応用することによる放射線被ばく低減効果について実験および調査を行った。具体的には、人体模擬ファントム(新生児全身ファントム)による線量低減効果と臨床的画質の評価を行った。これらの研究成果は、国内学会および国際学会に採択され発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、X線透視ガイド下手技に対して、装置・システムの最適化や画像処理技術を勘案することによって、患者・術者の放射線性障害を低減する方法の構築を目的とする。 人体模擬ファントム(新生児全身ファントム)を用いて、新規法と従来法を比較することによって、被ばく線量低減効果および臨床的画質を評価した。逐次近似画像再構成法と従来法の比較では、被ばく線量低減効果の評価まで行った。また、グリッド除去後のX線透視と従来のX線透視の比較では、被ばく線量低減効果および臨床的画質の評価を行った。 逐次近似画像再構成法およびグリッド除去をX線透視に応用することによって、放射線被ばくを低減できることを新生児全身ファントムにて確認することができた。また、X線透視におけるグリッド除去では、臨床的画質を維持できる可能性を新生児全身ファントム実験にて確認することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として、引き続き基礎的評価および人体模擬ファントムによる線量・画質評価を行う。また、臨床データによる画質・線量評価を行うために、倫理審査委員会の承認の上で、臨床的後ろ向き観察研究を行う予定である。
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