研究課題/領域番号 |
23K07113
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
上村 清央 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (30593652)
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研究分担者 |
吉浦 敬 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (40322747)
米澤 大 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (50550076)
中野 翼 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (50876761)
中條 正典 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (60727171)
長谷川 知仁 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (70912856)
比嘉 那優大 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90792200)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 膠芽腫 / 転移性脳腫瘍 / 時間依存性拡散強調像 / IMPULSEDモデル解析 / 細胞径 / 細胞内容積比 / 細胞外拡散 / 細胞密度 / 神経膠腫 / マルチパラメトリックMRI / WHO2021 |
研究開始時の研究の概要 |
1.撮影法の最適化 各定量MRI撮影法の最適化を行う。 2.神経膠腫の画像および臨床データ収集 神経膠腫患者100例で術前にMRIの撮影を行う。半年後、1年後、2年後の各時期に経過観察を行う。 3.神経膠腫の分子診断およびグレード分類 病理および次世代シーケンサーを用いたカスタム遺伝子パネルで分類する。 4.定量的MRI画像データの解析 マルチパラメトリックな定量値を、神経膠腫の分子診断やグレード分類と比較する。 5.腫瘍の診断、術後再発・予後を予測する最適な予測モデルの構築 定量的MRIのパラメトリックマップから判別に有用な特徴量を抽出し、機械学習アルゴリズムで評価し、最適な予測モデルを決定する。
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研究実績の概要 |
神経膠腫はWHO分類において、2016年より形態的分類に加え、分子診断を取り入れた統合診断が導入され、さらにゲノム解析の新しい知見を取り入れて、2021年に新分類が作成された。神経膠腫の新分類と先進的なMRI画像所見の関係性は明らかにされていない。 先進的な拡散強調画像の1つである、時間依存性拡散強調像において、imaging microstructural parameters using limited spectrally edited diffusion(IMPULSED)モデル解析が提唱されてきた。この解析法を用いることによって、細胞内および細胞外それぞれの拡散の大きさや容積比、細胞径、cellularityが算出される。本年は、本モデルについて、当施設に設置されている3テスラMRIにおける、撮影条件の最適化を行った。また、MATLABを用いて、IMPULSEDモデル解析を行うプログラムを作成し、造影増強域および周囲のT2延長域に関心領域を設置し、IMPULSEDモデル解析で算出されるパラメーターを測定するソフトを開発した。それを用いて、臨床例の撮影を行い、解析を行った。67例の撮影を行い、その中の膠芽腫17例と、転移性脳腫瘍8例を比較したところ、膠芽腫の細胞径は、転移性脳腫瘍よりも有意に高値であった。それに対して、細胞内容積比や細胞外拡散、細胞密度に有意差は見られなかった。 今後は、神経膠腫の症例を蓄積していき、摘出された神経膠腫を、病理および次世代シーケンサーを用いたカスタム遺伝子パネルで分類していく予定である。定量的MRIのパラメトリックマップから、判別に有用な特徴量を抽出し、その組み合わせによる予測モデルをサポートベクターマシン、ランダムフォレストやニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムで評価し、最適な予測モデルを検証していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
先進的な拡散強調画像の1つである、時間依存性拡散強調像において、imaging microstructural parameters using limited spectrally edited diffusion(IMPULSED)モデル解析を脳疾患患者67例において撮影を行い、その中の膠芽腫17例と、転移性脳腫瘍8例の比較を行った。その結果、膠芽腫の細胞径は、転移性脳腫瘍よりも有意に高値であった。それに対して、細胞内容積比や細胞外拡散、細胞密度に有意差は見られなかった。しかしながら、現在時点では少数例で有り、症例数をさらに追加していく予定である。 今後は、定量的MRIのパラメトリックマップから、判別に有用な特徴量を抽出し、その組み合わせによる予測モデルをサポートベクターマシン、ランダムフォレストやニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムで評価し、最適な予測モデルを検証していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、定量的MRIのパラメトリックマップから、判別に有用な特徴量を抽出し、その組み合わせによる予測モデルをサポートベクターマシン、ランダムフォレストやニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムで評価し、最適な予測モデルを検証していく予定である。
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