研究課題/領域番号 |
23K07131
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
滝嶋 葉月 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10568661)
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研究分担者 |
横田 元 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (20649280)
森 康久仁 千葉大学, 大学院情報学研究院, 助教 (40361414)
根本 未歩 (渡辺未歩) 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50568665)
恒田 雅人 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (60800753)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | MRリニアック / 回帰ニューラルネットワーク / 機械学習 / 予後予測バイオマーカー / 高磁場MRリニアック |
研究開始時の研究の概要 |
組織コントラストに優れる高磁場MRIと放射線治療装置を一体化した高精度放射線治療装置(MRリニアック)が開発された。MRリニアックでは、腫瘍をリアルタイムに見ながら治療を行うことが可能である。放射線治療によるMRI画像の変化は、治療効果判定や予後予測に有用と期待されている。MRリニアックでは照射毎にMRI画像取得ができ、放射線照射中や治療毎に刻々と変化する連続的なMRI画像が獲得可能である。時系列データ解析を特徴とする回帰ニューラルネットワークを用いて、治療による変化に対する画像特徴量を取得する。MR画像上の超早期の微細な変化を捉えることで、高精度な治療効果や予後予測モデルの構築を目的とする。
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研究実績の概要 |
1)MRI画像のプロトコール調整・画像取得:MRリニアックコンソーシアムの推奨に則り、DWI、T2WI、T1WI等の基本的な画像プロトコールを作成した。画質については、MRIファントムを用いて、画質の調整を行なった。IVIMの画像取得については、画質の調整や撮像時間の調整の点においてプロトコールの確立が難しかったため、プロトコールの設定について未だ研究中である。 2)MRI画像解析:実際に撮像のできた癌病巣について、T2WI・T1WI画像を参考に腫瘍の輪郭を同定した。撮像されたDWI画像について、まずは手動で腫瘍のADC値測定を行った。ADC値について、放射線治療による経時的変化について検討を行なっている。呼吸変動のある部位では、画像の正確性についての検討も必要と考えている。 3)症例の蓄積と情報収集:患者のリクルートは順調に進んでいる。主に、前立腺癌、膵癌、腎細胞癌、肺癌、肝細胞癌などの患者について、MRI画像を取得している。患者の臨床情報、癌の病期や治療法についての収集を行なった。放射線治療後の予後についても収集を行なっている。 今後は、IVIMのプロトコール確立に向けてさらなる研究を行う。画像解析については、現時点では手動で行なっているが、解析を行う際の輪郭を作成をする人の誤差が問題となる。誤差を無くし精度を高めるため、自動輪郭生成モデルの応用についても研究を行なっていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MRリニアックの撮像プロトコールについて確立を行った。T2WI、T1WI、DWI等の基本の撮像条件は確立した。IVIMの画像取得については、画質の調整や撮像時間の調整の点においてプロトコールの確立が難しく、進捗が遅れている。画像解析については、手動での解析をまずは行なっているが、自動輪郭生成モデルの応用がまだ進んでおらず、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、IVIMプロトコール確立に向けてさらなる研究を行う。画像解析について現時点では手動で行なっているが、解析を行う際の誤差をなくすため、自動輪郭生成モデルの応用についても研究を行なっていく予定である。DWIやIVIMから測定されたADC値や疑似拡散係数、および真の拡散係数、そして1ボクセル内の微小灌流に寄与する水分子のプロトンの割合の計測を進める予定である。 また、症例の予後についての情報収集も引き続き行なっていく。
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