研究課題/領域番号 |
23K07170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西井 龍一 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (60463212)
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研究分担者 |
須藤 仁美 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 分子イメージング診断治療研究部, 主任研究員 (10415416)
山崎 香奈 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 分子イメージング診断治療研究部, 主任研究員 (50596624)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | PETイメージング / 膵癌 / 早期検出 / ヒト臨床試験 / PET/CT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は膵癌特異的アミノ酸トランスポーターを標的として新たに開発された人工アミノ酸製剤 [11C]MEPROを用いた早期膵癌発見のためのPET臨床研究である。本研究では、新規アミノ酸PET/CTによるFirst-in-human試験及び膵癌患者対象の臨床研究を実施する。現在膵癌診断に広く使用されるCT、MRI、FDG-PET/CTなどの画像診断の限界を克服する早期膵癌診断開発であり、まさに膵癌生存率向上という「アンメット・メディカル・ニーズ」に応える研究であると考える。
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研究実績の概要 |
特定臨床研究「健康成人を対象とした新規膵癌PETプローブ[11C]MeProの安全性及び薬物動態に関する試験」(jRCTs031210472)として開始した。単一群/非盲検/非対照/単群比較/診断目的で実施した。脱落者はおらず、6名のデータを収集した時点で探索的なデータ解析は可能と判断し、6名で登録ならびに試験実施を終了した。[11C] MePro投与後、自覚症状や採血・生理学的データを含む他覚的所見に変化はなく、有害事象発生はなかった。[11C]MePro投与後1分以内に血液(心内腔)の取り込みはSUVmean; 30.9±12.0に達し、速やかに低下した。腎の集積は投与20分後にSUVmean; 16.7±3.1とピークに達し、撮像時間内の90分後まで同程度の集積を維持していた。膵への集積は投与後一貫して低く、20分後でSUVmean; 2.4±0.2、40分後でもSUVmean; 2.4±0.2であった。肝、脳などその他主要臓器への集積も低値であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、新規PETイメージングの臨床応用を特定臨床研究として開始できた。研究参加登録も6名であり臨床評価に値する。現在までヒト試験での副反応は観察されず、画像試験も順調に終了。臨床画像化検討、被ばく線量評価も順調に検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
被験者6名について全身実効線量や各臓器の被ばく線量を最終的にまとめる。膵癌患者のPET画像検査での至適撮影条件(撮影時間や撮影回数など)を第I相試験結果を用いて検討する。膵癌患者を対象とした臨床第II相試験を計画し実施する。膵癌組織標本を用いたトランスポータ発現解析をすすめていく。
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