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デュアルエネルギーCTを用いた体内水分含有率分布に基づくBNCT線量計算法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K07177
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

高田 卓志  京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (60444478)

研究分担者 玉利 勇樹  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20794944)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードBNCT / デュアルエネルギーCT / 水分含有率 / 治療計画 / 中性子輸送計算
研究開始時の研究の概要

本研究では、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)のための線量評価シミュレーションにおいて、体内の原子数密度分布の定量データに基づいた計算手法の確立を目指す。中性子の体内での挙動を決定付ける水素密度分布や水分/脂肪含有率の定量データをX線CTを用いて測定評価し、それらをモンテカルロ線量計算へ適用する一連のフレームワークを構築する。人体を模擬したファントムを用いた実証実験を通して、手法の有用性を検証する。線量計算に定量データを反映することで、体内組織の元素組成や密度等の物質情報に起因する不確かさを低減するとともに、従来の用手的な物質割り当て法を一新し、より効率的な治療計画の実現が期待される。

研究実績の概要

本研究の目的は、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)のための線量評価シミュレーションにおいて、体内の原子数密度分布の定量データに基づいた計算手法を確立することである。特に、体内での中性子の挙動を決定付ける水素密度分布データの利用に焦点をあて、近年、放射線治療での活用が期待されているデュアルエネルギーX線CTによる組織分離評価をBNCT線量計算へ適用する方法を提案する。本研究では、CTを用いた水素密度分布や水分/脂肪含有率の定量データ測定評価と、それらを線量計算へ適用する一連のフレームワークを構築するとともに、ファントムを用いた実証実験を通して、手法の有用性を検証する。
本研究では、シングルエネルギーCTの2種類の管電圧を使用する計画である。初年度である2023年度は、当該CT装置の仕様を詳細に調べ、デュアルエネルギーCTの代替として使用する際の課題を明確にした。特に、選択可能な管電圧の範囲が想定よりも小さいことが判明したため、水分/脂肪含有率の定量評価の可能性について検討を進めているところである。平行して、水分含有率の定量データに基づいた線量計算手法の有用性を確かめるため、脳腫瘍に対するBNCTを対象にシミュレーションによる検討を行った。その結果、脳の水分含有率として想定される2%の変動に対して、熱中性子束においては最大5%程度、ガンマ線線量率においては最大2%程度の変動が現れることが明らかとなった。これらの結果をもとに、CTによる計測に必要となる精度について検討を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度である2023年度は、CTの仕様上の課題が明らかになったことに加え、水分/脂肪含有率校正のためのCTファントムの選定に時間を要したことなどにより、十分な実験データを取得することができていない。一方で、2年目以降に計画している線量計算フレームワークの構築に向けて計算機環境の整備を先行して進めた。以上の状況から、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

研究期間の2年目である2024年度は、水分/脂肪含有率校正のためのCTファントムを作製する。十分な実験データを取得し、それらの解析を行うことで、測定可能範囲と定量精度についての評価を進めていく。並行して、CTを用いて取得した定量画像データからモンテカルロ輸送計算を実行するためのボクセル体系を生成し、対応する物質情報を割り当てるソフトウェアの開発を進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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