研究課題/領域番号 |
23K07199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中島 範昭 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20444010)
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研究分担者 |
石田 孝宣 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00292318)
神宮 啓一 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00451592)
藤盛 啓成 東北大学, 大学病院, 学術研究員 (50238622)
宮下 穣 東北大学, 大学病院, 講師 (60710788)
佐藤 真実 東北大学, 医学系研究科, 助教 (70746362)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 低線量被曝 / マーシャル諸島 / 甲状腺癌 / 放射性ヨウ素 |
研究開始時の研究の概要 |
マーシャル諸島共和国(マ諸島)は過去の核実験により放射能に汚染された。マ諸島においては、これまで我々が行ってきた調査で、甲状腺腫瘤が多いこと、甲状腺癌有病率が高く、高齢者のみでなく若い世代にも多くみられること、島嶼国家でありながらヨード欠乏状態であることを明らかにした。低線量被曝による甲状腺癌の発生は長期間を経たのちにも影響を及ぼす可能性があるが、いまだ未知である。今回の研究では、マ諸島で甲状腺検診および追跡調査を行い、甲状腺癌発生と過去の放射線被曝との因果関係、特に長期間経過後の低線量被曝との関連を明らかにする。
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研究実績の概要 |
低線量被曝による甲状腺癌発生はいまだ解明されていない。また、50年以上の長期間を経ても影響を及ぼす可能性があるとされいるが、未知である。マーシャル諸島は過去の核実験により放射能に汚染された。今回、我々は、甲状腺癌発生と過去の放射線被曝との因果関係、特に長期間経過後の低線量被曝との関連を明らかにすべく、マーシャル諸島において、甲状腺検診および追跡調査を実施することとした。 2023年度は甲状腺検査の実施を目指し、マーシャル諸島政府保健省とメールでの交渉を行った。保健省担当者の交代もあり、交渉が頓挫した時期もあり、2023年度は現地に赴いての甲状腺検診実施の調整、検診の実施はできなかった。しかし、マーシャル諸島政府保健省と良好な関係を築くことができ、2024年度以降の甲状腺検診の実施につながるものと思われる。 さらに、福島県県民健康調査の甲状腺検査の見学を行い、その実施方法を参考に、マーシャル諸島での具体的な検査方法、精度管理について素案を練ること行った。また、細胞診の検査方法や検体の処理、診断方法につき、東北大学病理部と打ち合わせを行った。検査の際に使用する超音波診断装置の調整も実施し、すぐに甲状腺検診が実施できる体制の構築を行った。 2024年度初めには、マーシャル諸島に赴き、現地政府保健省と調整を行ったのち、実施計画書を作成、東北大学大学院医学系研究科倫理委員会の承諾を得た後、2024年度後半に甲状腺検診を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
甲状腺検診の実施に関し、マーシャル諸島政府保健省事務次官とメールで打ち合わせ、交渉を行っていた。途中、事務次官の交代があり、交渉が頓挫した時期があった。 また、研究代表者のCOVID19感染により、マーシャル諸島への渡航ができなくなった時期もあり、研究の進捗が予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度初めにはマーシャル諸島に渡航し、マーシャル諸島政府保健省と甲状腺検診の実施につき具体的打ち合わせを行う予定ある。打ち合わせの結果に基づいて、具体的検診方法を決定し、実施計画書を作成、東北大学医学系研究科倫理委員会に研究の承諾を得たうえで、2024年度後半には甲状腺検診を実施する予定である。
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