研究課題/領域番号 |
23K07200
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
大野 達也 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10344061)
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研究分担者 |
尾池 貴洋 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (10643471)
田代 睦 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 教授 (60447274)
吉田 由香里 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 助教 (90431717)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炭素イオン線 / FLASH / 超高線量率照射 / 皮膚 / 腸管 / 肺 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では①FLASHシステム構築、②正常組織ならびに腫瘍組織における、FLASH効果の評価を中心として研究を進める。①については、小動物用FLASH照射システムを構築するため、Range Modulatorを設計・製作し、目標とする照射体積でFLASH条件の線量率を確保することを目指す。 ②については、低LETと高LETの炭素イオン線にて、通常線量率照射と超高線量率照射(FLASH)後の組織障害(皮膚、肺、腸管)を評価する。また、マウス下肢に腫瘍を移植し、高LETの炭素イオン線にて、通常線量率照射とFLASH後の抗腫瘍効果を評価する。もし、FLASH効果が確認された場合は、その分子生物学的機序の探索をDNA損傷応答、炎症・免疫応答等を探索的に解析する。
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研究実績の概要 |
今年度は施設の生物・物理照射室に細胞ならびに小動物用のFLASH照射システムを整備した。照射中の線量率が一定となるように、FLASH およびnon-FLASHの両条件とも1スピル以内で照射できるようにビーム設定を調整した。ビームエネルギーは290 MeV、ビーム強度は通常のスキャニング照射から1桁上げ、~1×109 ppsとした。シンクロトロン運転周期~2.67 s の中で出射可能なフラットトップは~1 s であるが、出射中のビーム強度(線量率)を上げるために出射時間をおよそ400msにした。non-FLASH 照射では、入射器のチョッパー開口時間をおよそ1/5 にし、更にアッテネータを調整し、ビーム強度をおよそ2%以下に減少させた。アイソセンタ位置でのビームプロファイルをガフクロミックフィルムにて確認し、正規分布で近似した標準偏差はおよそ2.4mm だった。高線量率ビームにおいて窒素ガスフローによる線量モニタの応答を確認するため、線量モニタ印可電圧を変化させてアイソセンタ位置に設置したAdvanced Markus 電離箱にて線量・線量率測定を行った。また、電離箱応答の電圧依存性を確認するためブラッグピーク深さで測定を行った。 高線量率照射で数Gyの線量を照射する時間は、数から10 ms程度であるため、スピル内で一定の線量率を得るため、スピルの立ち上がりの部分を使用しないようにした。炭素線のプラトー領域とブラッグピーク近傍としてLET をそれぞれ13および50keV/とした。50keV/のLETは可変水厚ファントム(トータル20 mm厚アクリル窓を持つ)の水厚を124.5mmに調整して得た。マウス用に拡大ブラッグピークで照射可能とするために、1cmと2cmのリッジフィルタを製作した。照射室のX線透視装置と組み合わせることでマウスの照射が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
照射システムの準備はリッジフィルタの製作が上手く出来たことで順調と考える。マウスのFLASH照射も既に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
正常組織の評価としては、低LET(13 keV/μm)と高LET(50~80 keV/μm)の炭素イオン線にて、通常線量率照射と超高線量率照射(FLASH)後のマウス正常組織障害(皮膚、肺、腸管)を評価する予定である。
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