研究課題/領域番号 |
23K07215
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
藤井 隆成 昭和大学, 医学部, 教授 (60384450)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2027年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | カテーテル治療 / ステント / 動脈管 / 肺動脈閉鎖 / 動脈管ステント / 血管モデル / 先天性心疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
肺動脈の閉鎖や狭窄を有する先天性心疾患においては、生後数日で自然閉鎖する動脈管を介した肺血流が生存に必須となる.当該症例に関して、海外では動脈管ステント留置術の有用性・安全性が高く評価されており、今後治療の主流になると予想される.しかし,現在本邦では技術的な問題で導入が滞っており、ほとんどの症例で侵襲性の高い外科的なシャント手術が行われている.本研究では,CT画像から動脈管の幾何学的特徴を精密に数値化し,3D模型を作製してステント留置のシミュレーションを行うことで,各動脈管分類に最適なステント留置のアルゴリズムを導き出す.本研究が本治療の有効性・安全性を飛躍的に向上させることは明白である.
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研究実績の概要 |
現在、CT、血管造影などの臨床データを用いて、シミュレーションに必要な患者データの収集を行っている。 また、動脈管ステントに必要な基礎研究として、血管モデルを用いたのシミュレーションを行う計画が追加された。これに関しては、大阪公立大学 工学研究科と共同研究をすることとした。CFDとFEMなどのデータを組み合わせて、流体と壁面の変形挙動をシミュレーションが可能になる見込み。血管に関してシミュレーションを行うためには、血流側のデータとして、流速、圧力、血管内壁との摩擦係数、粘度が、血管側のデータとしてヤング率、ポアソン比、密度などの物性のデータが必要であり、現在、それらのデータを収集している。有限要素法における大変形の問題として、血管壁面の計算領域の変形が大きすぎるためにエラーが生じていたが、CFDの解析は過去の文献から引用した境界条件を用いることで達成された。 引き続き、FEMの解析のエラー解消に取り組んでいる。その後に、CFD、EFMのカップリング計算に進む予定。 その他、ゴアテックス人工血管内へのステント留置に関してもシミュレーションを行う計画が建てられている。血管モデルを用いて、ステント留置によるゴアテックス人工血管の内腔の変形、血流の変化などのシミュレーションも行う計画である。 血管モデルが完成した後は、血管モデルを用いてステント留置後に血管がどのような形態変化を生じるかをシミュレーションを行う予定である。動脈管形態を検証し、「適正なステント留置」が達成されない場合のリスク解析を行、動脈管形態に基づいた「動脈管ステント留置術の適応」および「ステントサイズ選択基準」を作成しする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述のとおり、動脈管ステントに必要な基礎研究として、血管モデルを用いたのシミュレーションを行う計画が追加されたが、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
まず、シミュレーションに必要な血管モデルの完成を目指す。前述のとおり、必要なデータ や解決策は概ね得られており、モデルの完成は問題なく達成される見込みである。血管モデルが完成した後は、様々な形態の血管に対してステント留置後に血管がどのような形態変化を生じるかをシミュレーションを行う予定である。動脈管形態の分類、屈曲率、ステントのサイズ選択などを検証し、「適正なステント留置」が達成されない場合のリスク解析を行う。それにより、動脈管形態と屈曲率に基づいた「動脈管ステント留置術の適応」および「ステントサイズ選択基準」を作成し、実臨床に応用可能なアルゴリズムを作成する。
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