研究課題/領域番号 |
23K07237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
竹島 泰弘 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40281141)
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研究分担者 |
李 知子 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (10596042)
下村 英毅 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30441273)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 筋ジストロフィー / セルフリーRNA / スプライシング / バイオマーカー / 治療評価系 |
研究開始時の研究の概要 |
Duchenne型筋ジストロフィーに対して、エクソンスキッピングを誘導する新規治療薬が2020年、日本において条件付き早期承認制度により承認された。しかし、個々の症例における有効性を評価するバイオマーカーが無く、このことがこれらの治療法を推進していく上で大きな妨げになっている。 近年、生体内組織におけるRNAがセルフリーRNAとして体内を循環し、一部の疾患において病勢を反映するバイオマーカーとなる可能性が報告されている。本研究では、エクソンスキッピング誘導治療の有効性を非侵襲的に評価するシステムの構築を目的として、患者循環血中のセルフリーRNAを解析し、バイオマーカーとしての有用性を検証する。
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研究実績の概要 |
申請者らは、Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)に対して、スプライシングを制御するエクソンスキッピング誘導治療の有効性を明らかにした。そして、その機序に基づく新規治療薬が2020年、日本において条件付き早期承認制度により承認された。しかし、個々の症例における有効性を評価するバイオマーカーが無く、このことがこれらの治療法を推進していく上で大きな妨げになっている。近年、生体内組織におけるRNAがセルフリーRNAとして体内を循環し、一部の疾患において病勢を反映するバイオマーカーとなる可能性が報告されている。申請者はDMDにおいて、循環血中セルフリーRNAが組織における遺伝子発現を反映している可能性を着想した。 本研究では、エクソンスキッピング誘導治療の有効性を非侵襲的に評価するシステムを構築するとともに、DMD治療におけるバイオマーカーを明らかにするために、①患者循環血中ジストロフィンmRNAのスプライシング型、②DMDの病態を反映し得るmRNA、miRNAの解析を行う。 2023年度は、血液を用いたジストロフィンエクソンスキッピング検出系およびreal time PCR法によるmiRNA定量システムの構築を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血液細胞によるmRNAの解析システムは確立しているものの、血液中のセルフリーRNA解析システムの構築に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
エクソンスキッピング誘導治療症例を対象として、血液細胞RNAに加えて、循環血中セルフリーRNAにおけるジストロフィンmRNAスプライシングの解析を行う。また、循環血中セルフリーRNAにおけるmiRNAの解析を行う。また、モデルマウスを用いて、血液を用いたこれらの解析結果と筋組織の分子病理の解析を行い、血液のおける評価法の妥当性に関して検証を行う。これらのことにより、エクソンスキッピング誘導治療の有効性を非侵襲的に評価するシステムを構築するとともに、DMD治療におけるバイオマーカーを明らかにする。
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