研究課題/領域番号 |
23K07243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
吉田 陽一郎 旭川医科大学, 医学部, 客員助教 (80750306)
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研究分担者 |
東 寛 旭川医科大学, 医学部, 名誉教授 (00167909)
佐藤 雅之 旭川医科大学, 医学部, 助教 (00624181)
甲賀 大輔 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (30467071)
長森 恒久 旭川医科大学, 医学部, 講師 (40400098)
青山 藍子 旭川医科大学, 大学病院, 医員 (60596295)
酒井 宏水 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70318830)
石羽澤 映美 旭川医科大学, 大学病院, 病院助教 (90516402)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | リポソーム / マクロファージ / NF-kB / iNOS / 免疫チェックポイント分子 / MDSC / 小胞体ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
脂質二十膜小胞体(リポソーム)は多くの薬剤の担体として使用されている。我々はこのリポソームが生体内でマクロファージに取り込まれることで軽微な免疫修飾作用を起こすことを見ており、この研究では主にそのメカニズムを明らかにする。具体的には、細胞外に分泌されるサイトカインや修飾される細胞内シグナル伝達の同定、また細胞小器官を含む細胞形態の変化の描出などを行う。予備実験から持つ仮説として、とりこまれた脂質二十膜の長鎖脂肪酸などの成分がマクロファージ内の小胞体ストレスを惹起し、免疫チェックポイント分子の発現を修飾する可能性を考えており、実証した際に臨床的応用の可能性につながる可能性がある。
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研究実績の概要 |
A)リポソーム捕捉マクロファージの表現型解析 RAW264.3細胞にリポソームを添加した際に、まず細胞内シグナル伝達に関して、添加後1時間後からIkBaの減少、リン酸化ERK、p38MAPK、JNKの増加を見た。サイトカイン分泌に関してはリポソームを添加した際にIL-6,TNFなどの向炎症性サイトカインのごく少量の増加を見た。また、iNOSと、免疫チェックポイント分子の発現量をフローサイトで解析し、リポソーム添加後12時間以降にiNOS、及びPD-L1の発現増加を確認した。 これらは先行するラットでのex vivo研究と共通するもので、リポソーム捕捉マクロファージのMDSC様変容と合致する所見であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の核をなす知見が得られている。引き続き、このNF-kB上昇がどのようなシグナル伝達により引き起こされるのか、さらなる詳細解明を行う。
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今後の研究の推進方策 |
C)NF-kB活性化に係る責任シグナルの同定 リポソーム刺激によるシグナル伝達、特にNF-kB活性化の上流経路を同定として、Secreted Alkaline phosphatase (SEAP)コンストラクトを有するRAW267細胞(RAW-blue cell®, Invivogen)にリポソームを添加し、阻害剤としてBAY-11-0782 (IkBa阻害)、IMD0354 (IKKcomplex阻害)、pepin-MYD (MyD88阻害)、および小胞体ストレス反応に関連しSTF02810 (IRE1a阻害)の存在下に刺激を行う。LPSにおいては、BAY-11-0782/IMD0354/pepin-MYDそれぞれで抑制効果をみるが、リポソーㇺではどのような抑制パターンになるのかを観察する。
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