研究課題/領域番号 |
23K07249
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉村 武 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 講師 (60402567)
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研究分担者 |
臼井 紀好 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (00784076)
橘 雅弥 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 准教授 (10722952)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 神経細胞 / リバーストランスレーショナルリサーチ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では自閉スペクトラム症家系の親子において高頻度に発見された転写因子CUX2の変異が引き起こす機能異常の解明を目指す。自閉スペクトラム症患者とその両親を対象にしたゲノムエクソーム解析によるスクリーニングにより、我々は複数のミスセンス変異が高頻度で集中している機能未知の領域をCUX2遺伝子において発見した。本研究ではヒト変異型遺伝子改変マウスを用いてCUX2変異集中領域のリバーストランスレーショナルリサーチを行い、自閉スペクトラム症家系の親子において高頻度に発見された転写因子CUX2の変異の生理的意義を分子細胞レベルおよびマウス個体レベルで解き明かす。
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研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症は、双方向の社会的コミュニケーションの持続的障害および限定された反復する行動や興味活動・感覚の特異性という特徴が1歳頃より現れる神経発達症(発達障がい)の1つである。自閉スペクトラム症の罹患率は増加傾向にあり、深刻な社会問題である。自閉スペクトラム症は生涯に渡り様々な問題が生じるが、早期に気づき、介入(療育)を行うと社会的予後が改善する。自閉スペクトラム症の病因分子メカニズムはよく分かっておらず、数値化可能な診断マーカーがなく臨床診断が難しいため、病態解明が社会的課題である。申請者らは、自閉スペクトラム症患者とその両親を対象にしたゲノムエクソーム解析によるスクリーニングを行い、複数のミスセンス変異が高頻度で集中している機能未知の領域を発見した。故に、この領域における変異は自閉スペクトラム症における脳機能異常に寄与する可能性が高いと考えた。本研究の目的は、自閉スペクトラム症家系の親子の遺伝子から高頻度に発見された変異集中領域の生理的意義を解き明かすことである。 2023年度は、培養細胞に自閉スペクトラム症患者で変異が見られた遺伝子を導入し、変異型遺伝子がコードするタンパク質を発現させて局在を検討した。野生型と比較し、変異型のタンパク質では細胞内における局在異常が観察された。また、ヒト遺伝子変異を模した遺伝子改変マウスを作製中であり、出来次第、行動解析や神経細胞の形態の観察を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度中に目的の遺伝子変異の細胞内における影響を観察することができた。また、ヒト遺伝子変異を模した遺伝子改変マウスも作製中である。故に、本研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
ヒト遺伝子変異を模した遺伝子改変マウスの戻し交配を行った後に、行動解析や脳形態の観察を行う。作製したマウスを用いて行動解析を行い、自閉スペクトラム症様の行動を示すか評価する(例えば、ソーシャルインタラクション試験を行い、社会性が低下することを観察する)。また、マウス脳切片を作製し、神経細胞の形態変化の観察を行う。細胞移動や樹状突起、スパイン形成に与える影響を観察する。これらの実験結果から、自閉スペクトラム症家系の親子の遺伝子から高頻度に発見された変異集中領域の生理的意義を明らかにする。
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