研究課題/領域番号 |
23K07260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝太 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90402081)
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研究分担者 |
若山 怜 愛知医科大学, 医学部, 助教 (10878341)
成定 明彦 愛知医科大学, 医学部, 研究員 (20800965)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 疫学 / Real World Data / 母子保健 / DOHaD説 / リアルワールドデータ / ライフコース / ビッグデータ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、胎児期から出生後早期の環境によって将来の健康状態(アウトカム)が決定されるというDOHaDという概念に基づき、リアルワールドデータ(RWD)と呼ばれている、約15年と比較的長期にわたって収集された医療レセプトや健診データを含むビッグデータのデータベースを用いて、疫学的に検討する。 特に、小児期のさまざまな疾病罹患について時代を超えて記述し、特に小児期の疾病については、出生前の親の健康状態との関連を、世代を超えて縦断的に検討する。また、医療レセプトに基づいており、疾病罹患と保険種別の変更について検討することで、疾病が就労状況などに与える影響についても検討する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、研究分担者、研究協力者と、株式会社JMDCとは「Big Data for Children」プロジェクトに沿って、どのようなリサーチクエスチョンに関する分析を行うか、臨床経験や文献に基づき、議論を行った。 その結果、まず、児の喘息や食物アレルギーなどのアレルギー疾患について、年齢に関する記述疫学を実施することとなった。次に、産婦人科領域に関しては、妊娠高血圧症候群と児の発育・発達、月経困難症をきたす婦人科疾患と早産の各テーマについて分析することとなった。さらに、児の動脈管開存症と関連する母親の疾患を探索するために、絨毛膜羊膜炎や妊娠高血圧症候群との関連を検討する予定である。また、児の生活習慣病に関連するテーマとしては、児の2型糖尿病発症をアウトカムとして、両親の2型糖尿病、生活習慣との関連を探索的に検討することとなった。児のアレルギー疾患については、前述の記述疫学に加え、これらをアウトカムとして、両親のアレルギー疾患や喫煙などの生活習慣との関連を探索していく予定である。これらについては、データハンドリングと、解析プログラム作成について、当講座の研究員(データサイエンティスト)をメンバーに加え、2024年度から分析を進めていく予定である。 2024年度は、さらに、自治体の保健師などから情報収集を行い、これらReal World Dataを用いて記述することで、地域の母子保健事業に役立つ疾患などについて探索する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Real World Dataは、1人1行ではなく、1人複数行というデータ構造となっており、データ解析に必要なデータ抽出のみでも、そのプログラム作成にかなりの時間を要する。そのため、これらのデータハンドリング、統計解析プログラム作成を担当するデータサイエンティストを探し、依頼することとなったため、やや進捗が遅れ気味となっている。
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今後の研究の推進方策 |
前述の通り、データハンドリングや統計解析について、プログラム作成を担当するデータサイエンティストと打ち合わせを行い、作業を分担して研究を進めていくため、研究代表者がプログラム作成を一人で実施していたデータ解析に費やす時間が、かなり短縮されることとなる。このように、リサーチクエスチョンの設定から、統計解析、結果の解釈など、分担して実施することで、研究のスピードアップを図る予定である。
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