研究課題/領域番号 |
23K07295
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
後藤 洋徳 大分大学, 医学部, 医員 (70727966)
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研究分担者 |
末延 聡一 大分大学, 医学部, 教授 (30253785)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | H3K27me3 / AML / 小児 / 脱メチル化阻害剤 / AYA世代 / 急性骨髄性白血病 / ヒストン脱メチル化阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
代表者らは、小児期白血病で、H3K27me3(ヒストンH3の27番目のリジンのトリメチル化)低下が、白血病細胞の治療抵抗性に関与していることを確認した。これらの知見に基づき、H3K27me3の低下したAML細胞に対してはH3K27me3脱メチル化阻害剤でH3K27me3を回復させ、治療抵抗性の改善をもたらすことを確認し、新たな治療戦略の構築につなげることを本研究の目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、小児・AYA世代のAMLにおけるヒストン修飾であるH3K27me3に着目し、副作用の少ない、全く新しい治療戦略を提唱できるかという問いに対して、白血病細胞株に対し、H3K27me3脱メチル化阻害剤を投与することで、H3K27me3状態を低メチル化状態から高メチル化状態へと変化させる。その結果として生じた遺伝子発現の変化、薬剤感受性の変化を明らかにすることで、最終的には、脱メチル化阻害剤を用いた白血病治療の可能性を探索することを目的としている。 本年度は、AMLの細胞株を用いて、H3K27me3の基礎レベルでのヒストンメチル化状態の評価を行い、AML細胞株において、H3K27me3が低下した細胞株を同定した。 続いて、H3K27me3が低下した細胞株に対して、H3K27me3の脱メチル化阻害剤であるGSK-J4の添加を行うことによって、H3K27me3のメチル化状態を低メチル化状態から高メチル化状態に変化させることを示した。さらに、H3K27me3高メチル化状態へと変化した細胞株において、治療抵抗性遺伝子とされているHOXA9の遺伝子発現が低下することを示した。 また、最終的には、GSK-J4とAraCとの併用により、より殺白血病細胞効果が増強されることを示した。 また、これまでの研究結果より、小児AMLにおいて、H3K27me3の低下が治療抵抗性に寄与し得ることは示されているものの、小児ALLにおけるH3K27me3などのヒストンメチル化状態の影響に関する検討はなされていないため、小児ALLにおいても、ヒストンメチル化状態が及ぼし得る影響について、評価するために、小児ALL症例に対しても、検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度としての白血病細胞株を用いた、脱メチル化阻害剤の治療効果や、遺伝子発現の変化についての評価は、順調に行えており、当初の研究計画通りに進行しているものと評価している。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、脱メチル化に関与する遺伝子のノックダウン、ノックアウトを行うことでAML細胞株に生じる変化を評価し、治療ターゲットとなり得るか、妥当性を評価する。最終的にはin vivoレベルでの評価を行うための準備を行う。 さらに、小児ALLにおけるヒストンメチル化修飾の意義についても探索的に研究を遂行していく方針である。
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