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網羅的細菌叢解析による川崎病発症および治療反応性に対する腸内細菌叢の関与の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K07324
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
研究機関産業医科大学

研究代表者

楠原 浩一  産業医科大学, 名誉教授、学長等, 名誉教授 (20243941)

研究分担者 保科 隆之  産業医科大学, 医学部, 准教授 (30398078)
清水 大輔  産業医科大学, 大学病院, 助教 (20644363)
米田 哲  産業医科大学, 医学部, 診療助教 (10405251)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード川崎病 / 腸内細菌叢 / 網羅的細菌叢解析 / 発症 / 治療反応性 / 発症病理 / 網羅的解析
研究開始時の研究の概要

網羅的細菌叢解析によって、川崎病患者の急性期と健常小児の腸内細菌叢を比較し、川崎病発症への腸内細菌叢のdysbiosisの関与および川崎病における正常腸内細菌叢の役割について検討する。さらに、治療反応性に対する腸内細菌叢のdysbiosisの影響についても検討する。本研究により川崎病の発症および治療反応性への腸内細菌叢のdysbiosisの関与が示されれば、腸内細菌叢のdysbiosisの解消に役立つプロバイオティクスを川崎病急性期から投与するなど、未だ治療に難渋することもある川崎病の新たな治療法が構築できるようになることが期待される。

研究実績の概要

小児期に好発する血管炎症候群である川崎病の原因は不明であるが、腸内細菌叢のバランスの変化(dysbiosis)が発症に関与していることが示唆されている。本研究では、クローンライブラリー法および次世代シーケンサーを用いた16S rRNA遺伝子の解析によって、川崎病患者の急性期と健常小児の腸内細菌叢を比較し、川崎病発症への腸内細菌叢のdysbiosisの関与について検討する。また、我々の過去の研究において、川崎病患者の治療反応性についても、川崎病の発症を誘発することが疑われている病原体によって異なる可能性が示唆されたことから、初期治療(免疫グロブリン大量療法)反応例と不応例の急性期の腸内細菌叢を比較し、治療反応性に対する腸内細菌叢のdysbiosisの影響についても検討する。
令和5年度は、川崎病症例および健常小児から採取した便検体を用いて、腸内細菌叢の多様性について比較検討を行った。その結果、両群間で腸内細菌叢の多様性に違いはなく、川崎病症例群において、特定の細菌属が有意に増加していることもなかった。一方、川崎病症例群を初期治療に反応した群と不応であった群に分けて腸内細菌叢の変化について比較を行ったところ、両群間の腸内細菌叢の多様性に違いはみられなかったものの、不応群では、反応群と比較してPeptostreptococcaceae科の細菌の検出頻度が有意に高いことが明らかになった。この違いが治療反応性に影響を及ぼしている可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度から研究を開始したが、対象症例数が順調に増え、解析も可能となっていることから、おおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

現在の症例数で研究の方向性が示されていることから、引き続き、データ解析を進め、得られた結果の解釈を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Environmental factors related to differences in the microbiota in the upper respiratory tract in young children: Focusing on the impact of early nursery attendance.2023

    • 著者名/発表者名
      Abushawish A, Haro K, Hoshina T, Kitajima N, Kusuhara K.
    • 雑誌名

      Front Pediatr

      巻: 11 ページ: 1015872-1015872

    • DOI

      10.3389/fped.2023.1015872

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Evaluation of the usefulness of culture of induced sputum and the optimal timing for the collection of a good-quality sputum sample to identify causative pathogen of community-acquired pneumonia in young children: A prospective observational study.2023

    • 著者名/発表者名
      Ogawa M, Hoshina T, Abushawish A, Kusuhara K.
    • 雑誌名

      J Microbiol Immunol Infect

      巻: 56 号: 5 ページ: 1036-1044

    • DOI

      10.1016/j.jmii.2023.05.005

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 川崎病発症および治療反応性と腸内細菌叢との関連についての検討2023

    • 著者名/発表者名
      小川将人, 保科隆之, 石井雅宏, 神代万壽美, 中林武尊, 田中耕生, 紙田正博, 楠原 浩一.
    • 学会等名
      第55回日本小児感染症学会総会・学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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