研究課題
基盤研究(C)
先天性心疾患を伴うダウン症候群患者では、肺高血圧症の発症頻度が高いことは昔から知られているが、そのメカニズムの詳細はこれまで不明であった。私たちはこれまで、ダウン症候群患者から樹立したiPS細胞を用いて、ダウン症候群患者の肺動脈内皮細胞においては、21番染色体上のDYRK1A遺伝子が1.5倍発現していることに端を発して、その下流のEGR1シグナルが活性化していることにより、細胞のミトコンドリア機能障害が起きていることを明らかにした。そこで、本研究では同シグナルの抑制がダウン症候群患者特異的な肺高血圧治療薬開発につながると考え、ダウン症候群モデルマウスを用いた実験を行う。