研究課題/領域番号 |
23K07333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
江口 峰斉 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (50420782)
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研究分担者 |
江口 真理子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (40420781)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 小児白血病 / KMT2A融合遺伝子 / ETV6融合遺伝子 / 新生児スクリーニング / 小児 / 白血病 / 遺伝子異常 |
研究開始時の研究の概要 |
小児白血病の克服のために重要なのは発症予防および早期発見というアプローチである。近年生後早期に採取するガスリー濾紙血を用いた検査で様々な疾患の早期診断が可能となり、早期治療による発症予防が可能となった。小児白血病の早期発見という観点から考えれば、時期的にも簡便性からもこのガスリー濾紙血を用いた診断が最適である。本研究では小児白血病の新生児スクリーニングによる早期発見と早期治療の化膿性を追求する。
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研究実績の概要 |
小児白血病に高頻度に認められる融合遺伝子のゲノム上の融合配列の迅速・簡便な同定方法の確立を試みた。 融合遺伝子に含まれるそれぞれの遺伝子の切断点・融合点の全域をカバーする複数のPCRプライマーを作製し、DNAをテンプレートとして複数のプライマーを混合したPCRを行い症例特異的な融合遺伝子の切断点の配列の同定を行った。KMT2A-AFF1融合遺伝子の例では、ゲノム上の転座切断点は、KMT2A遺伝子がイントロン5からエクソン11までの約8.3kb、AFF1遺伝子がイントロン3から6(約48kb)に集中している。この領域に0.5~1.5kbの間隔で設定されたプライマーを混合してPCRを行った。ETV6-RUNX1融合遺伝子については、ゲノム上の転座切断点は、ETV6遺伝子がイントロン5の約15kb、RUNX1遺伝子がイントロン1から3までの約160kbに存在している。この領域に0.5~1.5kbの間隔で設定されたプライマーを混合してPCRを行った。 KMT2A-AFF1融合遺伝子やETV6-RUNX1融合遺伝子を有する白血病細胞株や白血病症例から得られたDNAを用いた解析ではそれぞれの白血病細胞特異的な融合配列を1-2回のPCRで増幅可能であり、そのPCR産物は概ね4kb以下であった。 ガスリー濾紙血の一部を切り取りDNAを抽出した。抽出したDNAを用いてGCK遺伝子のプライマーを用いてPCRを行い、増幅可能なPCR産物の大きさを確認したところ、概ね4kb程度までは増幅可能であった。今後ガスリー濾紙血より抽出したDNAでの融合配列増幅を試み、PCRの条件設定を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
通常のDNA で確立した方法をさらに改良し、ガスリー濾紙血を用いた白血病特異的な融合遺伝子の検出方法を確立する。ガスリー濾紙血を用いる場合、想定される白血病細胞の数は10万~100万細胞に1個のレベルであると考えられ、低コピー数の融合遺伝子を検出可能であることが必要であり、PCRで目的の遺伝子領域を有効に増幅できるように方法の改善・追加を試みる。
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