研究課題/領域番号 |
23K07352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大塚 和朗 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 准教授 (00338443)
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研究分担者 |
岡本 隆一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50451935)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | クローン病 / オルガノイド / 幹細胞 / シングルセル解析 |
研究開始時の研究の概要 |
消化管難病の一つであるクローン病は区域性に病変を呈する特徴を有し、特に小腸活動性区域における粘膜治癒の達成は長期的な予後改善に極めて重要である。しかしながら同疾患の区域性病変分布を規定する要因等は未だ明らかでない。本研究ではクローン病の区域性病変分布が「区域依存的幹細胞特性」に起因するという仮説を立て、同患者の小腸活動性区域・非活動性区域に分布する腸上皮幹細胞についてオルガノイド培養技術を用いたシングルセル解析を実施する。本研究の遂行により、クローン病小腸病変の分布を規定する幹細胞特性の有無が明らかとなるのみならず、同知見を利用した新規治療への速やかな応用も期待できる。
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研究実績の概要 |
本課題ではクローン病の区域性病変分布は当該消化管領域における「区域依存的幹細胞特性」に起因するという仮説を立て、クローン病患者の小腸活動性区域・非活動性区域に分布する腸上皮幹細胞について、オルガノイド培養技術を用いたシングルセル・レベルの解析を実施し、クローン病小腸病変の分布を規定する幹細胞特性の有無が明らかとすることを目的として研究を推進している。 本年度は当初研究計画に従い「小腸内視鏡画像と紐付いた部位・区域別クローン病小腸上皮オルガノイドライブラリの構築」、「部位・区域別クローン病オルガノイドのscRNA-Seq/WGS及び機能解析」、及び「部位・区域別クローン病内視鏡画像-病理画像-幹細胞特性連関の人工知能解析」について研究を実施した。その結果、以下の様な成果を得ている。 1)異なる小腸区域よりクローン病患者由来小腸オルガノイドを樹立し、ライブラリ構築における症例数の蓄積に進展を得た。各々のオルガノイドについて、内視鏡画像と紐付く形で構築を進め、一方で高効率にクローン病患者由来小腸オルガノイドを樹立・増幅するために有効な培養因子の同定も完了した。 2)樹立した患者由来オルガノイドについてscRNA-Seqに関する条件検討を行い、初期条件において得られたシングルセルデータよりtSNE解析等を実施する手法を確立した。 3)小腸内視鏡所見(内視鏡スコア)と病変タイプ、疾患活動度等に関する患者データの集積を進め、患者の臨床経過を規定する因子について、特に小腸病変の活動性の重要性を明らかとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画されていた小腸上皮オルガノイドライブラリの構築等が当初計画に沿って進展しており、概ね順調に進捗していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度計画は概ね順調に推移していることから、当初計画に沿い、次年度以降は上記にて取得したデータ等用いて「小腸内視鏡画像と紐付いた部位・区域別クローン病小腸上皮オルガノイドライブラリの構築」、「部位・区域別クローン病オルガノイドのscRNA-Seq/WGS及び機能解析」、及び「部位・区域別クローン病内視鏡画像-病理画像-幹細胞特性連関の人工知能解析」についてさらに研究を推進する計画である。
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