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抗好中球細胞質抗体は潰瘍性大腸炎の病態にどのように関与するのか

研究課題

研究課題/領域番号 23K07364
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関久留米大学

研究代表者

竹田津 英稔  久留米大学, 医学部, 准教授 (80352144)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード炎症性腸疾患 / バイオマーカー / 抗好中球細胞質抗体 / 好中球
研究開始時の研究の概要

本研究は①血清PR3-ANCAがUCの診断、活動性や病型との関連性、治療法の選択、経過予測に有用か臨床的検討を行う。②PR3-ANCA陽性UC患者の好中球のNETs形成能を健常人やANCA陰性UC患者と比較し、UC患者におけるANCAとNETs形成との関連性を明らかとする。③ANCA陽性UCの末梢血、腸管においてANCA産生形質細胞の局在の同定および活性化された好中球の局在を同定する。④ANCA陽性患者におけるTFH細胞、TPH細胞の同定と機能解析を行う。⑤デキストラン硫酸モデルマウス、ラットにおいてNETs形成およびTPH細胞やTh17細胞が腸管の炎症にどのように関与しているか明らかとする。

研究実績の概要

久留米大学病院および福岡大学病院に通院中のIBD 患者を対象とし、血清中の抗好中球細胞質抗体であるPR3, MPO-ANCAの定量的な検査を行った。PR3-ANCA陽性患者は寛解を含むUCにおいて147名中の84名(57.1%)、MPO-ANCA陽性患者はUCで147名中11名(7.5%)に認められた。一方、Crohn病においてはPR3-ANCA陽性患者は102名中5名(4.9%)、MPO-ANCA陽性患者は102名中0名(0%)であった。そのうち、PR3, MPO-ANCA 陽性UC患者におけるANCA値と腸炎の活動性や病型の特徴、短期な経過との関連性について検討を行ったところ、PR3-ANCAは活動性が高いほど高値を示し、かつ全結腸炎型との関連性が高いことがわかった。MPO-ANCAについてはそれらの関連性について有意差は認められなかった。それぞれのバイオマーカーと短期的な治療経過について検討したところ、PR3-ANCA陽性患者84名中70名(83%)においてステロイド導入が必要となり、さらに分子標的治療については36名(42.9%)と高率に使用され、腸炎が難治化することが分かった。PR3-ANCA陽性のCrohn病患者における臨床的な特徴は患者数が少なく十分な検討を行うことができなかった。
治療前後のPR3-ANCA値の推移を70名で検討したところ、治療における腸炎の軽快とともにPR3-ANCAは低下していた。70名中の43名は陰性化していたが、残りの27名(38.6%)は陰性化していなかった。これらの患者における再燃のリスクや難治化との関連については今後検討を行う予定である。またPR3-ANCA値と関連のあるバイオマーカーの探索もおこなっており、白血球数や血小板数などの関連性が見出されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

末梢血の白血球におけるANCAとの関連性について検討を行っているが、研究に参加できる、もしくは参加に同意する患者が十分にまだ確保できていない。

今後の研究の推進方策

十分に患者のサンプルを確保できるように他の先生方への協力体制の強化、ポスター作成を行い患者さんへの告知など体制を整えている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Symptoms Contributing to the Diagnosis of Small Bowel Tumors2023

    • 著者名/発表者名
      Tsuruta Kozo、Takedatsu Hidetoshi、Yoshioka Shinichiro、Yoshikai Masahiro、Tomiyasu Kensuke、Morita Masaru、Kuwaki Kotaro、Mitsuyama Keiichi、Kawaguchi Takumi
    • 雑誌名

      Digestion

      巻: 104 号: 6 ページ: 430-437

    • DOI

      10.1159/000531215

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 潰瘍性大腸炎治療の最前線2023

    • 著者名/発表者名
      竹田津 英稔
    • 雑誌名

      久留米醫學會雜誌

      巻: 86 ページ: 17-26

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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