研究課題/領域番号 |
23K07373
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
田尻 和人 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (30512165)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Large HBs抗原 / B型肝炎ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではB型肝炎ウイルス(HBV)感染症の克服に向けて、Large HBs(L-HBs)抗原に注目して検討をすすめる。現在HBV感染症ではHBs抗原がその指標となっている。HBs抗原はL-HBs抗原を含む3種の蛋白からなるが現在のHBs抗原測定は量の評価のみでその質的な評価はできていない。今回の検討ではL-HBs抗原の測定系を確立し、そのHBV感染症の病態における意義を明らかとする。
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研究実績の概要 |
異なるgenotypeでのpreS1ペプチドを用いた結合実験ではpreS1抗体の結合性はgenotype A-D間でgenotype B以外比較的保持されていた。preS1領域を12-14アミノ酸毎ずつにマッピングしペプチドを合成、関心領域のペプチドは1アミノ酸変異を入れた形でのペプチドを合成しEILSAにより評価したところ、preS1抗体のエピトープは特定のアミノ酸領域に集中していた。1アミノ酸変異での結合性の結果はgenotype Bでの結合性変化の結果と相関していた。 上記の結果から異なるgenotypeを幅広く認識することが可能なpreS1抗体を選別し、HBV感染状態の異なる患者のHBs抗原をELISA及びウェスタンブロッティング(WB)にて検出を試みたところS(small)-HBs、M(middle)-HBsとL(large)-HBsの挙動が異なり、L-HBs、M-HBsがHBs抗原の挙動と異なることを見出した。また核酸アナログの切り替え時にL-HBsが他のHBs蛋白と異なる挙動を示すことを見出した。 上記の結果はL-HBsがHBV感染症における新たなバイオマーカーとなりうることを示唆し、その意義についての検証が必要と考えらえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床サンプルの集積数は十分とはいえないが、機能解析などはすすみ、preS1抗体の選別などは概ね順調に進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
臨床検体での検討をすすめ、preS1抗体の認識するLarge-HBs抗原の意義を確かなものにしていく。
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