研究課題/領域番号 |
23K07462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
衣笠 秀明 岡山大学, 大学病院, 助教 (70774800)
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研究分担者 |
堤 康一郎 岡山大学, 大学病院, 助教 (40610910)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 人工知能 / リキッドバイオプシー / 炎症性腸疾患関連腫瘍 / ctDNA / オルガノイド / 次世代内視鏡診療 / 消化管腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
「人工知能による内視鏡画像解析」においては、「CycleGAN」「CLAHE」「Grad-CAM」「3分割交差検証」の応用によりデータ拡張とデータ解析を行い、従来困難とされてきた炎症性腸疾患関連腫瘍に対する内視鏡画像診断人工知能モデルを構築する。また、「リキッドバイオプシー」に関しては3Dオルガノイドを利用し高精度なデータ人工知能モデルを作成し、それぞれのモデルをマルチモダリティ人工知能で統合することで全く新しい診療体系を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究では、「人工知能による内視鏡画像解析」と非侵襲的診断手法である「リキッドバイオプシー」を融合し、次世代の内視鏡診療の確立を目的とする。消化管腫瘍のなかでもさまざまな要因により既存の診療体系では依然診断に苦慮する炎症性腸疾患関連腫瘍をターゲットとし、世界初の研究開発を実施する。 「人工知能による内視鏡画像解析」においては、「CycleGAN」「CLAHE」「Grad-CAM」「3分割交差検証」などの応用によりデータ拡張とデータ解析を行い、従来困難とされてきた炎症性腸疾患関連腫瘍に対する内視鏡画像診断人工知能モデルを構築する。また、「リキッドバイオプシー」に関しては3Dオルガノイドを利用し高精度なデータ人工知能モデルを作成し、それぞれのモデルをマルチモダリティ人工知能で統合することで全く新しい診療体系を構築する。 2004年1月から2020年3月にかけて、岡山大学病院と関連病院における炎症性腸疾患関連腫瘍(Adenocarcinoma/ High grade dysplasia/Low grade dysplasia)ならびにSporadic adenomaと診断された炎症性腸疾患の患者を対象とし、非腫瘍性粘膜を加えた下部内視鏡画像(1807枚)からAIモデルを構築した。Efficient Net B3による3分割交差検証を用い、データ拡張も行った。Adenocarcinoma/High grade dysplasiaとLow grade dysplasia/Sporadic adenoma/Normalの2クラスに分類しAIモデルの精度評価を行い、非専門医、専門医、AIで比較した場合の精度はそれぞれ75.3%、77.8%、79.0%であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
外注解析の遅れにより予定通りに進んでいない部分もあるが、おおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
「人工知能による内視鏡画像解析」に関しては症例追加やCycleGANなどによるデータ拡張の工夫によりさらなる精度向上を計る。「リキッドバイオプシー」に関してはTP53・KRAS・BRAF・APC・PIK3CA・SMAD4・IDH1、マイクロサテライト不安定性(MSI)、CpGアイランドメチル化形質(CIMP)、フソバクテリウム等をターゲットとし血液リキッドバイオプシーを検証する。リキッドバイオプシー診断の偽陰性・偽陽性とAI内視鏡画像診断の偽陰性・偽陽性を補完しあうことで正診率をさらに向上させる。AIにより内視鏡画像診断を内視鏡画像AIモデルとして、またリキッドバイオプシーによる情報をデータAIモデルとして、それぞれ新たなAIモデルを作成する。それらをマルチモダリティAIを用いて統合し全く新しいシステムを構築する。
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