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フォンタン術後うっ血性肝障害の非侵襲的リスク評価法に基づく新たな治療戦略の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K07505
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

世良 英子  大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (70794139)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードフォンタン / 肝硬度 / エラストグラフィ
研究開始時の研究の概要

フォンタン術後のうっ血性肝障害は予後に影響する合併症である。中心静脈圧高値がリスクとなるが、進展機序は解明されておらず、組織学的変化を反映する鋭敏な指標も確立されていない。中心静脈圧上昇はフォンタン循環悪化に対する代償機転であり、中心静脈圧高値が明らかとなった時点では、循環が破綻し、肝硬変に至っている例も少なくない。本研究の目的は、静脈還流を増加させる負荷に対する中心静脈圧の変化を肝硬度により評価し、中心静脈圧上昇をきたしやすい高リスク症例の早期同定につながる評価法を確立することである。

研究実績の概要

フォンタン術後成人期においてはうっ血性肝障害が高頻度に認められ、肝硬変や肝細胞癌へ進展し予後に影響する重大な合併症と認識されている。中心静脈圧高値がリスクとなるが、進展機序は解明されておらず、病態の悪化を反映する鋭敏な指標も確立されていないことが大きな課題となっている。本研究では、静脈還流増大に対する肝硬度の変化の規定因子を明らかにし、フォンタン術後のうっ血性肝障害の高リスク症例を早期に同定するための指標の確立およびうっ血性肝障害進行に関連するサロゲートマーカーの同定を目標としている。2023年度はフォンタン術後のカテーテル検査入院症例が少なく、外来診療における肝硬度測定の実施体制を整え、これまでに安静時中心静脈圧とエラストグラフィによる肝硬度との検討を行ったフォンタン術後24症例を中心に薬物治療強化に伴う肝硬度の変化を評価しデータの収集を行った。SGLT-2阻害薬等の心不全治療薬の積極的な導入を実施し、一部の症例では肝硬度の低下が認められた。一般的に心不全の病態把握に用いられるBNPやNTpro-BNP、肝障害の各種血液指標の変化は乏しく、この肝硬度の変化がフォンタン循環の改善を反映しているものかどうかについては、薬物調整後にカテーテル検査を予定し確認予定である。受動的下肢挙上負荷によるエラストグラフィーの評価は、非先天性心疾患の心不全や二心室修復後の先天性心疾患の入院症例に対象を広げてデータ収集を継続していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度はフォンタン術後のカテーテル検査入院が少なく、外来での治療介入前後における経時的な評価を積極的に行った。2024年度二心室修復症例や成人期発症の心不全にも広げて受動的下肢挙上時の肝硬度の変化について検討を継続していく予定である。

今後の研究の推進方策

本年度はフォンタン術後のカテーテル検査が複数例予定されており、受動的下肢挙上負荷による肝硬度および血行動態指標の変化についての評価を積極的に実施していく予定である。また、2024年度二心室修復症例や成人期発症の心不全にも広げて受動的下肢挙上時の肝硬度の変化について検討を継続していく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Reliability of transient elastography as a noninvasive method for estimating central venous pressure in adult patients after a Fontan procedure2023

    • 著者名/発表者名
      Emi Misugi、Sera Fusako、Tsukamoto Yasumasa、Akazawa Yasuhiro、Nakamoto Kei、Ishii Ryo、Ishida Hidekazu、Narita Jun、Taira Masaki、Ohtani Tomohito、Hikoso Shungo、Miyagawa Shigeru、Sakata Yasushi
    • 雑誌名

      International Journal of Cardiology Congenital Heart Disease

      巻: 13 ページ: 100469-100469

    • DOI

      10.1016/j.ijcchd.2023.100469

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 成人期フォンタン術後症例におけるTransient elastographyを用いた非侵襲的な中心静脈圧推定の可能性2023

    • 著者名/発表者名
      世良英子 江見美杉 大谷朋仁 坂田泰史
    • 学会等名
      第71回日本心臓病学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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