研究課題/領域番号 |
23K07509
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
楠瀬 賢也 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70507649)
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研究分担者 |
古徳 純一 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (70450195)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 人工知能 / 心不全 / Heart Failure / Artificial Intelligence / Cardiovascular Imaging |
研究開始時の研究の概要 |
心不全患者は激増している.心不全の予後は極めて悪いため,正確な診断とリスク評価により入退院を早期に防ぎ,有効な治療法を選択するかが重要となっている.我々はdeep learningを胸部X線画像に適用し,精度高く心不全確率を算出するAIモデルを開発した.本手法を用いることで胸部X線画像から再現性の高い心不全確率を算出可能であるが,実臨床データとのリンクについて検討することで,臨床的有用性を証明できると考えた.本研究ではAIモデルの心不全確率と予後との関連を調べることでリスク層別化が可能かどうか,治療によりどのように変化をするかを検証し心不全の治療ガイドとして用いられる可能性について検証する.
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研究実績の概要 |
心不全診断の精度を向上させるために,胸部X線画像から心不全確率を算出するAIモデルの技術的改良に注力している.この改良は主に,画像の前処理技術と特徴量抽出の最適化に集中しており,特に異常部位の構造を際立たせるために16bitのDICOM形式の画像データに対する新たな前処理アルゴリズムを開発中である. さらにAIモデルの学習プロセスにおいて,深層学習ネットワークの調整を行い,特に心不全に関連する画像特徴の識別能力を高めるために複数の畳み込み層とプーリング層の改良を実施している.モデルは胸部X線画像の中から心不全を示唆する特定のパターンをより正確に識別できるようになことが予想される. 実際の臨床データについて,広く収集するための枠組みを作る取り組みも開始した.モデルのバリデーションテストを行い,特に心不全の早期段階での診断支援のためのモデルの有効性を評価できるようにすることを,計画している.関連施設との多施設共同研究の計画について,倫理審査委員会の申請が遅れていたが,2024年4月に開始できる体制となったことから,承認後速やかに予定されていた症例のデータ収集に向けた準備を進める.現在,ベンチャー企業との協業も視野に共同研究契約を進めており,今後,資金面での不足もカバーしつつ進める. 並行して進めている医療に人工知能を応用するプロジェクトについては,2023年度に査読付き英語論文10本を上梓し,研究成果の公開を引き続き進める.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年7月に研究代表者の移転に伴う体制再構築が主な課題となった.
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者のポジションが講師から教授になったことから,地域での臨床研究推進の加速に有利な状況となっており,多施設共同研究でのデータ収集を進めることで,より広範な臨床データに基づいた検証を計画している.
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