研究課題/領域番号 |
23K07528
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
加藤 浩一 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70736983)
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研究分担者 |
牧山 武 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (30528302)
堀江 稔 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90183938)
豊田 太 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90324574)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | カルシウム電流 / イオンチャネル / ブルガダ症候群 / QT延長症候群 / 先天性QT延長症候群 / L型カルシウムチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
心臓L型カルシウム(以下Ca2+)チャネルは、心筋特有の活動電位の形成に重要な役割を果たす最も重要な心臓イオンチャネルである。L型Ca2+チャネルをコードするCACNA1Cの変異がQT延長症候群8型や、ブルガダ症候群を引き起こすことは知られているが、その電気生理学的仕組みは詳細には解明されていない。我々は、QT延長とブルガダ症候群の両方の表現型をとった症例において、CACNA1Cの変異を同定した。本研究では、この患者から作成したiPS細胞由来心筋細胞を使い最新のパッチクランプ解析手法を駆使して、Ca2+チャネル関連QT延長とブルガダの発症機序を明らかにし、治療薬剤選択につなげることを目指す。
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研究実績の概要 |
L型Ca電流の測定に関しては現在培養細胞での不活性化測定が進行中である。また、並行して患者由来iPS心筋細胞の確立、心筋への分化を行なっており、現在患者末梢血より樹立した細胞を凍結保存している。適宜解凍してパッチクランプ実験を必要時に実施する体制を構築中だが、凍結解凍後の細胞の生存率が低く、プロトコルを改善して対応中である。 電気生理学実験による不活性化の解析に続いて、チャネルクラスタリングの評価及びチャネル相互作用評価も予定しており、チャネル・チャネル間の結合を評価する手段として、①免疫共沈降法と、②In situ 近接ライゲーションアッセイの2種類の方法を準備している。 L型Caチャネル以上に相互作用に関する知見が得られているNav1.5を用いて、上記①②の実験系を準備・実施中であり、①に関しては問題なくNav1.5の共沈降が評価できている。今後L型Caチャネルにも応用する予定である。②に関してはまだコントロール実験を実施中の段階で、Nav1.5で安定して評価ができれば、L型Caチャネルでも同様のライゲーションアッセイを実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
iPS心筋細胞の樹立は完了しているが、凍結保存状態から電気生理実験へと持っていく過程での生存率が悪く、プロトコルに改善の余地がある。また、研究室移転に伴い電気生理実験機器が使用不能であった時期があるため、それも相まって研究進捗としてはやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
近接ライゲーションアッセイおよび共免疫沈降実験に関しては、予備実験を終え次第L型Caチャネルを用いた実験に移行する。 iPS細胞を用いた電気生理実験については、細胞培養のコンディションを改善して安定して電流記録ができるように調整を行う。
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