研究課題/領域番号 |
23K07531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
香月 俊輔 九州大学, 大学病院, 助教 (60641016)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 単球 / マクロファージ / 慢性腎臓病 / 血管石灰化 / ナノ粒子 / マイクロRNA / ドラッグデリバリーシステム |
研究開始時の研究の概要 |
血管石灰化は血管病の形成過程において、糖尿病などによる粥状動脈硬化形成過程として、加齢や慢性腎臓病では動脈硬化とは独立して生じる病態であるが、心血管死の高リスクと関連し、喫緊の解決すべき医学的課題である。本研究の目的は血管石灰化病変において、classical monocyte/M1マクロファージ(classically activated macrophage)、non-classical monocyte/M2マクロファージ(alternatively activated macrophage)が異なる役割を果たし、前者が新生内膜石灰化、後者が中膜石灰化に関与するという仮説の証明にある。
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研究実績の概要 |
これまでの報告では慢性腎臓病患者の末梢血でclassical monocyteの割合が減少し、non-classical monocyteの割合が増加していることが報告されている (Nockher, Infect Immun 1998)。TGF-βは平滑筋細胞の骨芽細胞様細胞分化を促進することで、石灰化を進展させるが、透析患者ではnon-classical monocyte/M2マクロファージから産生される血清TGF-β濃度が高値であることが報告されており(Avci, Bratisl Lek Listy 2017)、これらの報告から中膜石灰化ではM2マクロファージの関与が示唆される。 初年度は、慢性腎臓病の血管石灰化におけるM1/M2 polarityを評価するため、wild-typeマウスを用いて5/6腎臓摘出術を施行したCKDモデル群とSham群においてM1/M2 polarityを比較した。フローサイトメトリーにより循環血液中のclassical monocyteおよびnon-classical monocyteの割合を評価したところ、CKD群ではsham群と比して、non-classical monocyte側にpolarity shiftしていた。またCKD群ではnon-classical monocyteへのpolarity shiftを反映して、血中TGF-β1の増加を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、CKDモデルマウスにおける単球/マクロファージのM1/M2 polarityの評価を行った。
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今後の研究の推進方策 |
Ccr2-/-マウスではclassical monocyte/M1マクロファージが消失し、Apoe-/-Ccr2-/-マウスのCKDモデルでは血管石灰化におけるnon-classical monocyte/M2マクロファージの影響を評価することが可能と推定される。申請者はApoe-/-マウス、Apoe-/-Ccr2-/-のCKDモデルマウスに高脂肪、高カルシウム・リン食を負荷し、石灰化の評価を行う。
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