研究課題
基盤研究(C)
近年、冠動脈疾患の抗血栓療法の有効性が強調される一方で、出血性合併症の増加が懸念されるようになった。経皮的冠動脈形成術(PCI)後の高出血リスク(HBR)の中で人工透析を要する末期腎不全は重要なHBR因子であるが、未だエビデンスが不足している。本研究では、総合的血栓形成能解析システム(T-TAS01)を用いて、末期腎不全合併冠動脈疾患例における血栓形成能を測定し、並行してvon Willebrand因子(vWF)マルチマー解析を施行することにより、出血発症機序、寄与因子の解明、血栓性、出血性合併症の予後予測との関連性を検証し、T-TAS01を用いた個別最適化医療の構築を目指す。