研究課題
基盤研究(C)
甲状腺ホルモンT3の代謝産物T1AMとNa利尿ペプチド(NP)は共に重症心不全で増加し、生体温度調節とエネルギー代謝制御に携わるが、心不全の病態におけるT1AM上昇の意義や役割、NPとの関わり合いは未知である。生体においてT1AMは低温効果を、NPは低温感受性に保温効果を発揮するが、その意義を全身の体温と心臓含めた局所の組織温とに分けて検討する。一方、両者は共に脂肪組織を介して抗肥満効果を発揮しインスリン抵抗性(IR)を改善する。本研究では、IRを基盤とする心不全の病態における生体温度調節とエネルギー代謝制御に着目し、T1AM-NP連関の意義と役割を基礎と臨床の両面から明らかにする。