研究課題
基盤研究(C)
von Willebrand factor(VWF)は止血機能に重要な血漿タンパク質である。VWFは血管内皮細胞と巨核球で産生され、必要に応じて血中へ分泌されるが、産生部位による生理機能などの違いは分かっていない。我々は、VWFの発現分布を調べる中で、心臓においてVWFは血管内皮細胞ではなく心内膜細胞特異的に発現することを見出した。両細胞で発現する他の血管内皮細胞マーカー分子と異なり、VWFの心内膜特異的発現には未知の重要性が隠されていると考え、本研究を立案した。「未解析の心内膜VWF」と「既知の血管内皮VWF」の分子性状の比較を軸に、心内膜VWFの生理的意義と制御機構を明らかにする。