研究課題
基盤研究(C)
COPDは進行性の経過を辿るが、その進行を強く制御する治療法は確立されていない。呼吸運動により、気腫とその周辺では複雑な機械的環境変化や軋轢が生じる。これら刺激の変調と細胞応答が、疾患の進行や難治化に深く関わっているが、メカノバイオロジーに基づく病態の解明は進んでいない。肺を数百ミクロン厚で薄切するPCLS技法が開発され、周期的伸展負荷をPCLSに施す実験系を用い、COPDモデルPCLSの組織・細胞が受ける機械的刺激とその応答を明らかにする。分化誘導した肺構成細胞でも検証し、病態の進行と難治化に重要な役割を担う標的分子を絞り込む。ヒト肺組織を用いた橋渡し研究を展開し、新たな治療の創出を図る。