研究課題/領域番号 |
23K07624
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 篤靖 京都大学, 医学研究科, 講師 (30706677)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肺幹細胞 / 肺胞再生 / 肺障害 |
研究開始時の研究の概要 |
肺の傷害後再生メカニズムにおいて、再生状況は幹細胞であるⅡ型肺胞上皮細胞の状態に大きく依存する。Ⅱ型肺胞上皮細胞はサーファクタントの産生を担うが、傷害時には幹細胞として増殖と分化により肺胞構造を再構築する。Ⅱ型肺胞上皮細胞が活性化するシグナル応答機構は不明であり、疾患に関連する重要な因子として注目した。本申請においては肺傷害モデルマウスにおけるⅡ型肺胞上皮細胞の早期刺激応答から活性化を遺伝子発現様式と病理解析にて詳細に解析し、周囲微小環境における細胞間ネットワークを検証する。
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研究実績の概要 |
BHT肺傷害後の再生過程のタイムポイントの特定のため、Ⅱ型肺胞上皮細胞を単離してbulkRNA-seq解析を行った。GSEA解析では時系列に特徴的な経路が検出され、早期には抗酸化ストレスによるBHTへの耐性、続いて細胞増殖や転写領域の変化に向けたDNAに関連する経路の活性化を認めた。興味深い事に、第2日周辺のRNAの動きは非常に小さく、組織解析でも大きな変化はなかた。第3日のⅡ型肺胞上皮細胞は大変活性化し、これを単離してオルガノイドを作成したところ、非刺激マウス由来のⅡ型肺胞上皮細胞よりも高いコロニー成形効率を達成した。このことよりⅡ型肺胞上皮細胞は活性化状態にあり、微小環境によっては増殖への対応が速やかであることが示唆された。 Trasitional stateへの移行が傷害後第3日に発生し第4日に戻る事に注目した。第3.5日のサンプルはKrt8,Cldn4など、PATS,DAPTなどのマーカーが陽性であり、Ⅰ型肺胞上皮細胞への分化期間であることが示唆されてた。しかしながら、以降のタイムポイントにおいてTrasitional stateマーカーが遷延して現れることはなく、Ⅰ型肺胞上皮細胞への完全な分化を示唆する所見である。 第3日の肺を用いてシングルセル解析を行い、肺内の細胞間ネットワークの検討を行った。上皮細胞、間葉系・内皮細胞、免疫細胞の各クラスターに分類して解析を行い、ILC2の活性化やTh17細胞の活性化、マクロファージの分画の変化などを検出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Ⅱ型肺胞上皮細胞の活性化シグナルとしてIL-17を新たに候補として得ることができた。このシグナルがTh17細胞に由来する可能性を見出し、機能解析を含めて検討を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
標準マウスの評価を終えたので、老化や疾患モデルにおける肺の再生状況を検討中である。申請書の予定にあるマイルストーンを順調に進んでいる。
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