研究課題/領域番号 |
23K07628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
土居 恵子 山口大学, 医学部, 助教(特命) (20896823)
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研究分担者 |
平野 綱彦 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (00382333)
浅井 義之 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00415639)
松永 和人 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20347602)
中島 翔太 山口大学, 大学院創成科学研究科, 講師 (20580963)
江 鐘偉 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (60225357)
角川 智之 山口大学, 医学部, 教授(特命) (90570953)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | フレイル / COPD / 歩行能力 / miRNA |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者における身体の脆弱性(フレイル)の病態解明と早期発見は健康寿命にとって大きな課題となっている。このフレイルは高齢患者が多い慢性閉塞性肺疾患(COPD)では特に発症しやすい事が分かっている。しかし現在のフレイル評価法の多くは質問主体で主観の影響を受け易い上、代表的なCHS基準を含め、診断はフレイル、プレフレイル、健常の大まかな3分類である。このため客観的でより精密にフレイルを評価する指標が望まれる。本研究は臨床検査である時間内歩行試験とともに歩行パターンと歩行由来の生体音を測定する事でCOPD患者のフレイル病態の定量的指標を見出す事、またそのための計測システムを開発する事を目的とする。
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研究実績の概要 |
COPD患者におけるフレイル早期発見、病態管理システムの開発を目的として、健常者含む被検者98名の歩行能力関連因子データ(歩行距離・速度、握力、脚力、四肢筋量、疾患、喫煙歴、呼吸機能、体成分分析測定など)を機械学習(教師無し学習)よりクラスタ分類することで、客観的指標からのフレイル評価を試みている。従来3分類であったフレイル病態をより詳細な4分類のクラスタに判定できる可能性が示唆されていたが、データをさらに標準化し次元縮約の方法を pacmac や umap から pca に変更することでより明快な可視化が可能となった。 これら被検者のうち39例の経時的変化データも得られておりフレイルの悪化や改善に関連する因子を解析している。また医師の判断によるフレイル分類、日本版CHSおよび基本チェックリストによるフレイル分類の時間による変遷の特徴の違いの考察をすすめている。 加えて新たにフレイルと関連する炎症関連物質の探索として被検者血清よりエクソソームの分離・精製を行いエクソソーム中のmiRNAを抽出後、RNAシークエンスを行った。CHS基準によるフレイルvs 非フレイル、基本チェックリストによるフレイルvs 非フレイルについて変動のあるmiRNAを解析、関連する遺伝子群のパスウエイ解析を行っている。老化関連物質でありCOPD患者で高値を示す血清Growth differentiation factor 15(GDF15)との関連も解析準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予期していなかった事として歩行能力関連因子データ解析の他に血清エクソソーム中のmiRNA解析が加わった。
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今後の研究の推進方策 |
歩行能力関連因子データ(歩行速度、握力、脚力、疾患、喫煙歴、呼吸機能、体成分分析測定)からのクラスタ分類結果および経時的変化について解析と論文作成。 miRNA解析結果のフレイルとCOPDの関連解析とその論文作成。 歩行関連生体音(呼吸音、血管音)センサの改良と結果の解析。このセンサを用いて実際の患者の測定を行い、測定システムの簡便化を試みる。
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