研究課題/領域番号 |
23K07629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
新實 彰男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30252513)
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研究分担者 |
金光 禎寛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (20765268)
福光 研介 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40824248)
田尻 智子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (50854569)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 難治性慢性咳嗽 / 咳喘息 / 胃食道逆流症 / 新規治療薬 / 慢性咳嗽 / 難治化 / 多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
「難治性の慢性咳嗽」の適応を取得した初の治療薬であり、ATPの作用を阻害して鎮咳効果を発揮するゲーファピキサントの有効性と原因診断、咳誘発因子、生理学的所見、バイオマーカーの関連を解析し、本剤の治療反応性予測を解析する。無効例も含めて個々の症例に関わる難治化病態を探索して難治性慢性咳嗽の個別化治療戦略を追求する。高頻度に出現する有害事象である味覚障害の予測因子にもアプローチする。
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研究実績の概要 |
難治性慢性咳嗽の新規治療薬選択的P2X3受容体拮抗薬の国際臨床試験を日本におけるPrinciple Investigatorとして主導し、共著で報告した:1)Sivopixant国際第IIb相試験(McGarvey LPR et al. Lung. 2023 Feb;201(1):25-35) 2)Eliapixant国際第IIb相PAGANINI試験 (Dicpinigaitis P et al. Lung. 2023 Jun;201(3):255-266)。喘息における咳嗽や咳受容体感受性が重要な治療標的(treatable trait)であることを、国際共著論文で報告した(Lai K et al. Lancet Respir Med. 2023 Jul;11(7):650-662)。吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬/長時間作用性抗コリン薬の配合剤の喘息の咳への有用性を検討する無作為化対象試験(対照は高用量吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬)であるREACH Studyの研究プロトコールをPrinciple Investigatorとして立案し、報告した(Niimi A et al. ERJ Open Res. 2023 Mar 27;9(2):00452-2022)。欧州を中心とする咳嗽の国際共同研究グループNEUROCOUGHによる世界19カ国を対象とするコンセンサス調査に本邦を代表して参加し、共著者として結果を報告した(Song W-J et al. ERJ Open Res. 2023 Nov 20;9(6):00618-2023)。当科重症喘息におけるカプサイシン咳受容体感受性亢進において、機能性消化管疾患が関与している可能性を当院消化器内科との共同研究により明らかにした(Ito K et al. Allergol Int. 2023 Apr;72(2):271-278)。静岡県立総合病院との共同研究でCOPD患者を前向きに集積、観察し、COPDの増悪や肺炎による入院リスクが、カプサイシンに対する咳受容体感受性の低下による可能性を明らかにした(BMJ Open Respir Res. 2023 Jan;10(1):e001283)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍での受診控えの影響が最近も続いており、良性疾患である慢性咳嗽の患者が専門施設への受診を控えている印象がある。
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今後の研究の推進方策 |
クリニックなどの近隣医療機関や当教室の関連施設への呼びかけや、外勤先医療機関からの患者リクルートにより更なる新規患者の集積に努める。
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