研究課題/領域番号 |
23K07640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
木下 隆 久留米大学, 医学部, 講師 (90454917)
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研究分担者 |
星野 友昭 久留米大学, 医学部, 教授 (00261066)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 慢性閉塞性肺疾患 / 補体 / 好中球炎症 / COPD / 好中球 / C3 |
研究開始時の研究の概要 |
補体の活性経路には古典型経路、副経路およびレクチン経路があり、液性免疫機構のひとつとして炎症抑制に重要な役割を演じている。一方COPDは慢性的かつ過剰な気道炎症や肺内プロテアーゼ活性によって気道病変や気腫性変化を来すことが知られている。申請者は、先行研究のCOPDマウスモデルを用いて、補体のC3発現低下が気道の好中球炎症を惹起し、肺胞の気腫化病変を助長することを見出した。しかし、好中球炎症主体のCOPDにおける補体の関与は不明な点が多い。 本研究では、COPDにおける好中球炎症の制御に関わる補体因子の同定、特にC3、C1q、C1qtnf6とその役割を明らかにし、新たな治療法の開発を目指したいと考えている。
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研究実績の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD)は肺の生活習慣病と言われている。最近、COPDは全身性炎症を伴うことで多種多彩な全身性併存症や肺合併症が問題視されている。禁煙および吸入ステロイドや気管支拡張薬による治療で患者の生活の質や生命予後は改善してきたが、単なる対症療法に過ぎず、根本的な治療には至っていないのが現状である。最近、当科で抗MDA5抗体誘導性肺障害マウスモデルから補体C3遺伝子を欠損することで肺障害が減弱すること報告し、肺障害が補体依存性であることを示している(Zaizen et al. Respiratory Research)。本研究で、COPDの術後肺、末梢血および誘発喀痰におけるC3の発現を評価することで、COPD病態、さらには全身炎症に伴う併存症の進展に対する予測マーカーまたは新規治療につながるかを検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
安定期と増悪期の評価も検討しているが、コロナ禍からCOPD増悪する研究対象者が少ない。また、摘出肺自体、ホルマリンの影響のためかC3免疫染色の適正抗体量の決定に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、動物実験を先行させていく。PPE誘導性COPDマウスモデルにおいてPPE投与初期で肺障害を起こすので、急性期から慢性期まで時間経過におけるC3値と器質的変化の関連性を確認していく。並行して引き続き摘出肺、末梢血および誘発喀痰の評価作業を継続する。
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