研究課題/領域番号 |
23K07663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
西山 理 近畿大学, 医学部, 准教授 (40568151)
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研究分担者 |
藤田 貢 近畿大学, 医学部, 准教授 (40609997)
松本 久子 近畿大学, 医学部, 教授 (60359809)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肺線維症 / 短鎖脂肪酸 / free fatty acid receptor / マクロファージ / M2 / 肺機能 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、腸内細菌叢の主要代謝産物である短鎖脂肪酸 (Short-chain fatty acids: SCFA) がその受容体 Free Fatty Acid Receptor (FFAR) 2/3 を介して種々の臓器の炎症制御・感染防御に関与することが判明した。本研究では、野生型および Ffar2-KO マウスを用いたブレオマイシン誘導肺線維症動物実験モデルにて SCFA-FFAR2/3 作用による肺線維化抑制を検証する。同時に IPF 及びその他の間質性肺疾患症例由来クライオ肺生検組織における FFAR2/3 発現および下気道細菌叢と肺機能の経時的変化との関連を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究において、IPFの肺線維化におけるFFAR2の役割を検証する予定である。まずはヒトからクライオ肺生検で採取した肺組織内のFFAR2発現の局在を評価するため、近年IPFでの肺線維化に重要な役割を果たしていると考えられているマクロファージに焦点を当てた。マクロファージにおけるFFAR2の発現を評価する目的で、マクロファージに特異的に発言しているIba1とFFAR2に対する二重染色を行い染色された細胞の線維化肺での局在を明らかにする。抗FFAR2抗体による染色については、ポジティブコントロールの扁桃、脾臓を用い染色条件を確立したところである。疾患もIPFのみならず、線維化の進行が見られる線維化性Interstitial lung disease (ILD) に症例範囲を広げて、現在肺組織内のマクロファージおよびFFAR2の2重染色に着手している。 さらに、マクロファージの中でも特に肺線維化への関与で重要と考えられているM2マクロファージについても評価するため、抗Iba1抗体と抗CD163抗体による二重染色も行う。FFAR2評価対象と同症例の肺組織を用いて染色を開始している。 染色が確定した際は、評価対象のILD症例数を増やし、バーチャルスライド上でFFAR2陽性マクロファージおよびM2マクロファ-ジの局在と肺線維化との関係を専用のAIソフトを用いて評価する予定であるが、その評価方法について現在専門病理医と数回のミーティングを重ねている。 FFAR2-KOマウスを用いた肺線維化発症抑制の実験については、未だ着手できていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
肺組織中のFFAR2の評価にあたり、マクロファージに焦点を当てることの決定および肺組織内のマクロファージおよびFFAR2の2重染色の技術的な確率に時間を要しているため。
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今後の研究の推進方策 |
肺線維症における肺組織中のFFAR2発現マクロファージ、M2マクロファージの局在と線維化との関係の評価方法を確立した後、症例数の確定、肺機能および肺機能の変化との関係を検証する予定である。
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