研究課題/領域番号 |
23K07666
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内田 奈生 東北大学, 大学病院, 助教 (30771670)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 尿中落下細胞 / 多能性幹細胞 / SSEA-3 / 再生医療 / 糸球体再生 / 小児 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病は人口の10%程度が罹患する罹患頻度の高い疾患である。末期腎不全に進行するリスクが高く、末期腎不全に至ると、維持透析あるいは腎移植が必要になるが、両者とも高い医療費や移植臓器の不足などの問題を抱えている。近年、iPS細胞等の多能性幹細胞による腎臓の再生医療に注目が集まっている。 本研究では、慢性腎臓病患者の尿から採取される尿中落下細胞の中に含まれる幹細胞に着目した。この幹細胞が存在することの生物学的意義を探究し、将来的な腎臓の再生医療や非侵襲的な病態診断への応用を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は慢性腎臓病患者の尿から採取される尿中落下細胞の中に含まれる間葉系幹細胞に着目し、この間葉系幹細胞が存在することの生物学的意義を探究し、将来的な再生医療や非侵襲的な診断への応用を検討するものである。 ①各種腎疾患(慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、アルポート症候群)の患者尿検体から尿中落下細胞を培養し、抗stage-specific embryonic antigen-3(SSEA-3)抗体と間葉系細胞マーカーにより尿中落下細胞中の多能性幹細胞(Muse細胞)を解析・単離する:今回の期間中、尿中落下細胞の培養ができず、本項目は進まなかった ②分離された尿中Muse細胞が間葉系幹細胞および多能性幹細胞としての性質を有するか確認する:今回の期間中、尿中落下細胞の培養ができず、本項目は進まなかった ③Muse細胞の患者腎組織内での局在を探る IgA腎症、IgM腎症、紫斑病腎炎、ネフローゼ症候群、アルポート症候群の病型診断時あるいは治療中の腎生検組織の残余検体を用いて、SSEA-3の免疫染色を行った。アルポート症候群(ACEI/ARB投与中)、IgA腎症(未治療)、IgM腎症(ステロイド治療中・ネフローゼ症候群)では糸球体・尿細管に陽性細胞を見出したが、紫斑病腎炎(無治療)、ループス腎炎(ステロイド投与中)では陽性細胞が見出せなかった。陽性細胞の有無に臨床経過や疾患の性質との関連は現時点で見いだせておらず、今後患者数を増やし、患者の臨床経過とあわせて解析を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
診療・教育のため、実験にエフォートを避けず、尿中落下細胞の培養が安定して行えず検体が得られなかった。
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今後の研究の推進方策 |
尿中落下細胞の培養環境の整備と既製品を活用した効率的な実験計画を再作成する。
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