研究課題/領域番号 |
23K07669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
金崎 雅美 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (30402720)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 腎保護予測指標 / SGLT2阻害薬 / ケトン体 |
研究開始時の研究の概要 |
①動物モデルを用い腎臓でのケトン体代謝変化を反映する新規ケトン体代謝指標を探索する。 ②過去1~3年間のeGFR低下速度が判明している慢性腎臓病患者を対象に、SGLT2阻害薬開始時と開始後3年間まで、eGFRと同時に空腹時血中ケトン体濃度、自己測定ケトン体濃度、24時間畜尿中ケトン体濃度、新規ケトン体代謝指標を測定し、eGFR低下速度の変化とケトン体代謝変化の関連を検討する。
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研究実績の概要 |
①動物モデルを用いた腎ケトン体代謝変化を反映する新規指標の探索:マウスにおけるアデニン腎症モデルにおいて、SGLT2阻害薬が血中ケトン体の上昇を伴う腎保護効果を示し、その一方で、腎臓局所でケトン体産生が消失する近位尿細管特異的HMGCS2欠損マウスでは同モデルにおける腎障害が悪化した。これらの結果から、SGLT2阻害薬の非糖尿病性腎症への有効性、ならびに、その保護機構へのケトン体代謝の関与が確認された。さらに、近位尿細管特異的HMGCS2欠損マウスの腎メタボローム解析を行い、腎局所の様々な代謝変化を確認し、今後の腎保護予測指標同定の可能性を見出している。
②SGLT2阻害薬治療・慢性腎臓病コホートの作成:当院の糖尿病内分泌腎臓内科を受診した、あるいは入院中の慢性腎臓病患者または糖尿病性腎症患者のうち、eGFR 20 ml/min/1.73m2以上のCKDまたは第2期以上の糖尿病性腎症で、過去 1~3 年間に 2 点以上血清 Cr 値もしくは eGFR 値が判明しており、SGLT2阻害薬の服用を開始する患者を対象とし、SGLT2阻害薬開始時と開始後3年間まで、eGFRと同時に空腹時血中ケトン体濃度、早朝尿ケトン体濃度、新規ケトン体代謝指標を測定し、eGFR低下速度の変化とケトン体代謝変化の関連を検討する臨床研究を開始した。臨床研究の開始に当たっては。当院倫理審査室に申請し、承認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
SGLT2阻害薬治療・慢性腎臓病コホートの作成について、紹介時に既にSGLT2阻害薬を内服している患者が増加しており、本研究の適応となる症例が当初の予想よりも少なく、症例の組み入れが予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
①アデニン腎症モデルでSGLT2阻害薬による腎保護と関連しうる分子の同定、近位尿細管特異的HMGCS2欠損マウス、および、現在作成中の近位尿細管特異的Hmgcs2過剰発現マウスを用いてケトン体代謝の変化を反映する分子の同定を行い、その両者に関わる分子を探索し、SGLT2阻害薬の腎保護に関わる新規ケトン体指標を同定する
②SGLT2阻害薬治療・慢性腎臓病コホートに関しては、適応となる症例を積極的に組み入れていく。
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