• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

血管内皮細胞による免疫調整機構と腎疾患進展における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K07686
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関川崎医科大学

研究代表者

佐々木 環  川崎医科大学, 医学部, 教授 (30187124)

研究分担者 柏原 直樹  川崎医科大学, 医学部, 教授 (10233701)
長洲 一  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40412176)
城所 研吾  川崎医科大学, 医学部, 講師 (50435020)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードNO / sGC / マクロファージ / 内皮機能障害 / 慢性腎臓病 / 炎症
研究開始時の研究の概要

本邦における慢性腎臓病(CKD)患者は増加傾向ある。申請者らはCKDが心血管イベントのリスク因子であるという知見より糸球体内皮機能障害と慢性腎臓病発症・進展の関連について検討を続けてきた 。IL1β抗体などが心血管イベント(CVD)の二次予防に有効であることが示されている。申請者らは慢性腎臓病の進展においてもInflammasome活性化が重要であることを見出し報告してきた。特に近年、骨髄由来細胞における炎症誘導が動脈硬化病変の進展に関与していることが明らかになってきた。本研究では「慢性腎臓病の進展における内皮機能障害が免疫担当細胞へどのような影響を与えるのか」を明らかにしたい。

研究実績の概要

本邦における慢性腎臓病(CKD)患者は増加傾向にあり、死因の第8位を占め、約34万人(2018年末)が透析療法を余儀なくされている。透析に至る原因疾患は糖尿病が第一位であるが、近年の腎疾患は単一疾患ではなくさまざまな病態が混在する。一方で申請者らはCKDが心血管イベントのリスク因子であるという知見より糸球体内皮機能障害と慢性腎臓病発症・進展の関連について検討を続けてきた (Nagasu H, Sasaki T et alLab In. 2016) 。更に動脈硬化性病変にはInflammasome活性化が重要な役割を担っている。実際、IL1β抗体などが心血管イベント(CVD)の二次予防に有効であることが示されている。申請者らは慢性腎臓病の進展においてもInflammasome活性化が重要であることを見出し報告してきた。特に近年、骨髄由来細胞における炎症誘導が動脈硬化病変の進展に関与していることが明らかになってきた。しかしながら、動脈硬化病変の最早期病変である内皮機能障害が動脈硬化関連腎疾患(糖尿病性腎臓病や老化関連腎硬化症など)における炎症制御にどのような役割を持つか不明である。
本研究では「慢性腎臓病の進展における内皮機能障害が免疫担当細胞へどのような影響を与えるのか」を明らかにしたい。
内皮機能障害としてeNOS-NO経路に着目した。eNOS-db/dbは通常のdb/dbに比較し顕著に腎障害が進展することが知られている。この事実からeNOS-NO経路の破綻が腎障害の進展に重要であることは明白である。また先行研究でeNOS-db/dbではM1 macrophageの浸潤が顕著に増加を示した。また糖尿病発症によりNOの下流のレセプターであるsGCタンパク発現上昇が顕著であることがわかってきた。
今後はsGC活性化薬の効果を検証したい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

eNOS-dbdbマウスを用いて炎症細胞に着目した検討を行なった。腎障害の進行とともにマクロファージの浸潤が進むことがわかってきた。また内皮機能障害では活性酸素(ROS)の産生増加をきたす。このためROSの影響を検討するためNrf2活性化をきたすKeap1KDマウスを用いて検討した。eNOS-dbdbにKeap1KDマウスの骨髄細胞を移植すると炎症の抑制と線維化の抑制をきたすことがわかってきた。
さらにsGC活性化による炎症抑制効果を検討するため骨髄由来分化誘導マクロファージ(Bone marrow derived macrophages: BMDM)を使用し検討を行う。野生型マウスから採取し誘導をかけたBMDMに対してLipopolysaccharide(LPS)刺激を行い、M1 macrophageへの誘導とNfKb関連遺伝子の発現を検討する。sGC活性化薬投与によるこれらの遺伝子発現への影響を検討する。特にこれらの遺伝子発現に細胞内Ca動態の重要性が指摘されている。そこで仮説として「sGC-PKG活性化はTRPCリン酸化制御により細胞内Ca動態を抑制し炎症性サイトカイン発現を抑制する」を検証する。LPS刺激でCa動態の変化が起こることを確認済みである。また、PKG活性化がTRPCリン酸化を介して活性を抑制することが報告されている。現在マクロファージにおける遺伝子発現に対する意義を検討している。

今後の研究の推進方策

現在組織解析を進めておりさらなる詳細の検討を行う。特にsingle nuclei RNAーseqを行い内皮機能障害による免疫細胞へ与える影響を検証する。
またsGC下流のPKG活性化の意義を検討するためPKGfloxマウスも検討している。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi