研究課題/領域番号 |
23K07694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
蒲澤 佳子 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (70529726)
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研究分担者 |
伊藤 由美 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (30444160)
細島 康宏 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (50464003)
斎藤 亮彦 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (80293207)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / コホート研究 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病(CKD)は加齢とともに増加し、進行すると腎不全や心血管病の発症リスクとなる。現在のCKD診断項目[蛋白尿(アルブミン尿)、推定糸球体ろ過量の低下]では腎臓組織の異なる部位(糸球体や尿細管)における疾患プロセスを識別できない。そこで本研究では、地域の前向きコホート研究の健診サブ集団10年追跡を用い、尿細管マーカーのCKD発症・進展予測能を検証することを目的とした。CKDを尿細管と糸球体双方から評価し、CKDの早期診断、予後改善につながるエビデンスを提供することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、腎尿細管マーカーの慢性腎臓病(CKD)の発症・進展との関連を、前向きコホート研究10年追跡の枠組みを用いて検討することを目的としている。対象者は40歳以上の地域住民を対象とした魚沼コホート研究が基本であるが、近隣地域で行われている同様のコホート研究である湯沢コホート研究や人間ドック研究も解析が一部で可能であった。2023年度は特に以下について行った。 ①尿細管マーカーのCKDとの関連の予備的分析: 尿細管は電解質・ミネラル、酸塩基などのバランスに関与することに注目し、魚沼コホートのデータを用いて、CaやMg、尿pHについて分析を行った。魚沼・湯沢コホートのアンケートデータを用い、食事や尿のCa/MgとCKD診断基準のひとつであるアルブミン尿の関連を分析した。尿ph(酸性尿)については食事因子との関連を分析した。今後、学会発表や成果論文にまとめていく予定である。また、近隣で行っている人間ドック受診者の調査において、尿メガリンを含む尿細管マーカーの腎予後との関連の予備的解析を行った。 ②CKD発症などアウトカムの収集: 2022年度コホート10年後尿健診調査を行った南魚沼市のデータ整理を行った。その結果、南魚沼市ベースラインの尿検査や腎機能(eGFR)でCKDではない3,139人中、10年後尿の評価ができた人は1068人であった。そのうち微量アルブミン尿(30mg/gCr以上)の発症は125人に認めた。引き続き魚沼コホート対象地域の住民健診で10年後健診尿検査を行う準備について担当行政と打ち合わせを行った。また研究分担者と協力して、2021年末までの死亡情報の整理や心血管疾患発症・罹患状況の診療情報確認を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予期していなかった事情が発生し、予定していたベースライン保存尿を用いた尿細管マーカーの測定ができなかった。現在までに、近隣コホート(人間ドック受診者集団、N=347)のメガリンを含む尿細管マーカーデータの予備解析や、アウトカム収集は行うことができている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の研究計画にある10年後健診尿検査におけるアウトカム収集数を拡大するように計画を変更し、研究を進める。次年度は、魚沼市10年後健診尿調査で、アルブミン尿、蛋白尿などアウトカム収集のための測定を行う。尿細管機能と関連するマーカーを広く見出し、解析を継続する。保存尿測定は随時、進められるようになったら実施する。
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