研究課題/領域番号 |
23K07700
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
内田 治仁 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00550857)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / 線維化 |
研究開始時の研究の概要 |
組織線維化の機序としてTGF-βシグナル伝達系がある。TGF-βの古典的伝達経路としてSMAD2/3のリン酸化を介するが、細胞周期にかかわるセリン/スレオニンキナーゼの1つであるbudding uninhibited by benzimidazoles-1(BUB1)がTGF-β受容体と共役してSMAD2/3のリン酸化を制御していることが最近報告された。我々はBUB1が腎間質線維化を介した慢性腎臓病(CKD)進展への関与を検証するため、複数のBUB1コンディショナルノックアウトマウスを用いて腎線維化におけるBUB1の重要性と分子機構を明らかにし、CKDに対する新規治療法開発への足がかりとする。
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研究実績の概要 |
本研究では、慢性腎臓病増悪に重要な腎臓の尿細管萎縮および間質線維化進展の機序の解明を目的としている。線維化にはTGF-βシグナルの関与が以前から指摘されており、我々のそのシグナルに着目した。TGF-βの古典的なシグナル伝達経路としてSMAD2/3のリン酸化を介するが、細胞周期にかかわるセリン/スレオニンキナーゼの1つであるbudding uninhibited by benzimidazoles-1(BUB1)がTGF-β受容体と共役してSMAD2/3のリン酸化を制御していることが報告されている。そこで今年度はまず、BUB1ノックアウトマウスは胎生致死となるため、Cre-loxシステムによるBUB1のコンディショナルノックアウト(cKO)を作出を行った。すなわちBUB1-floxマウスと近位尿細管特異的Ggt1-creマウスおよび線維芽細胞特異的 FSP1-creトランスジェニックマウスの交配を行った。Ggt1-creマウスはhomoのトランスジェニックであるのに対し、FSP1-creマウスはheteroのトランスジェニックであるため、交配には倍のマウス数と時間を要した。線維化のモデルとして片側尿管結紮モデル(UUO)を作成した。オスのBUB1-floxマウス、BUB1xGgt1cre+ cKOマウス、およびBUB1xFSP1cre+ cKOマウスの3種類に対してそれぞれUUOとshamオペ(n=4-8)を行い、7日後に安楽死させ腎臓を摘出、評価を行った。いずれのUUOモデルにおいても、shamオペ群と比較して組織学的な線維化は強く認められ、UUO作成は上手くできている。2つの群では十分な数の実験が行えているが、1つの群でまだ数が不足しており、統計学的な評価はまだできない状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は研究計画初年度であり、2種類のコンディショナルノックアウトマウス(cKO)の作出を行うこと、および、腎線維化進展検討のモデルとして汎用されている片側尿管結紮モデル(UUO)を作成し、shamオペ群と比較することを目的としていた。マウスの交配は順調に行われcKOマウスも順次誕生してきており、育ったオスのマウスに対してUUOおよびshamオペをそれぞれ行うことができている。今年度はUUO作成7日後の組織評価を主体に解析を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、もう少し各群のn数を増やすこと、およびUUO作成3日後、および14日後の組織の評価も行っていく予定である。これにより、まず腎臓の線維化において、尿細管上皮細胞あるいは筋線維芽細胞のいずれが重要であるか評価する。さらに線維化の進展における各細胞のBUB1の関与について明らかにしていく予定である。また現在、阻害剤を用いた細胞実験の準備をしており、来年度は上記マウス実験と並行して細胞実験も行っていく予定である。
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