研究課題/領域番号 |
23K07715
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
原 怜史 金沢大学, 附属病院, 助教 (80749820)
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研究分担者 |
伊藤 清亮 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任准教授 (10467110)
原 重雄 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 部長 (10590648)
川野 充弘 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (20361983)
水島 伊知郎 金沢大学, 附属病院, 助教 (50645124)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2027年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | IgG4関連腎臓病 / 補体 |
研究開始時の研究の概要 |
IgG4関連腎臓病(IgG4RKD)は線維性病変の形成や蛋白尿により、不可逆的な腎機能障害を呈する。高率に再燃するため糖質コルチコイド(CS)の長期服用による副作用および長期予後が課題である。我々は低補体血症がIgG4RKDに多く見られ、かつIgG4RDの再燃リスク因子であること、またIgG4以外のIgGサブクラスが低補体血症に関与していることに着目し、本研究ではIgG4RKD腎組織を用いた病理学的解析によりIgG4RKDに合併する尿細管間質性腎炎および膜性腎症における補体経路の活性化の病態を明らかにすることによって、補体経路を標的とした特異的治療へ繋げることを目的とする。
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研究実績の概要 |
IgG4関連腎臓病(IgG4RKD)は線維性病変の形成や蛋白尿により、不可逆的な腎機能障害を呈する。高率に再燃するため糖質コルチコイド(CS)の長期服用による副作用および長期予後が課題である。我々は低補体血症がIgG4RKDに多く見られ、かつIgG4RDの再燃リスク因子であること、またIgG4以外のIgGサブクラスが低補体血症に関与していることに着目し、本研究ではIgG4RKD腎組織を用いた病理学的解析によりIgG4RKDに合併する尿細管間質性腎炎および膜性腎症における補体経路の活性化の病態を明らかにすることによって、補体経路を標的とした特異的治療へ繋げることを目的とする。 初年度では、まずヒトIgG4関連尿細管間質性腎炎の腎生検検体6例を用いて、IgG1、IgG4の免疫染色を行った。その結果、組織IgG1/IgG4陽性細胞比は低補体血症例3例では0.43、補体価正常例3例では1.46と低補体血症例でむしろ組織IgG1よりもIgG4陽性細胞が多く浸潤している傾向にあることがわかった。これは仮説である「IgG4関連尿細管間質性腎炎における低補体血症は組織IgG1陽性細胞数に相関する」とは逆の結果であり、今後より症例数を増やし、かつIgG2・IgG3染色を追加し、統計学的に解析する。また階層クラスタ解析により、症例をグループ分けすることにより低補体血症を起こしやすいグループはどのようなIgGサブクラスの浸潤細胞が主体なのかを明らかにし、かつ臨床病理学的特徴および予後を解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
同年度に開始した国際共同研究加速基金Aへのエフォートが想定よりも大きく、本研究へのエフォートが低くなっている。 また、IgG4RDモデルマウスを用いた実験や、日本腎臓学会の組織内のIgG4RKDワーキンググループを通じた多施設共同研究としての症例集積をまだ始めることができていない。
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今後の研究の推進方策 |
共同研究者と協力し、症例数の増加・IgGサブクラス染色による解析を進める。また、IgG4RDモデルマウスを用いた研究、日本腎臓学会の組織内のIgG4RKDワーキンググループを通じた多施設共同研究としての症例集積をできるだけ早く開始するよう働きかける。
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